鈿女・宇受売 (渦侍・揺侍)。
舞踏を業とする侍女。舞姫。ダンサー。
アマテルが結室に隠れたとき、日陰(草)を襷にして踊る。
根国のマスヒトや愚霊らを根絶した時、タカマでは弓弦を打ち鳴らし、またウスメは舞っている。
ニニキネの八島巡りに同行し、色気を使ってサルタヒコの身元・意図を探り出している。
奈良県大和郡山市稗田町、賣太 (ヒメタ)
神社
三重県伊勢市宇治浦田、猿田彦
(サルタヒコ) 神社
■ウスメは個人ではなく、舞踏を業とする女官職の一つと思われる。よってサルタヒコが賜ったウスメは、ニニキネに仕える舞姫の一人ということになる。しかしそれがサルタの妻となったかどうかは定かではない。
『渦侍らに ヒカケを襷 茅巻矛 朮を庭火 笹湯花 神座の外の 神篝』7文
『タカマには 弓
打ち鳴らし 渦侍
身の 奏でるを見て 大御神 桑もて造る 六弦琴』9文
『供の八十守 恐るれば 御孫
渦侍に 御言宣 "汝
粧ちに 問ふべし"と 渦侍 胸開け 下秘部
曝け 栄さ笑い行く』24文
『渦侍また問ふ "何れから 行くや"
答えて "我 行かん" また問ふ
"汝 知るや 君 居き座す床を"』24文
『君はツクシの タカチホぞ 我はイセの南 ナカタガワ 汝
我が名を 顕わさば 我も出さん』24文
『好む渦侍を 賜りて その名顕す 猿部らと 神楽獣の 君の基なり』24文
『サルタ アサカに 漁の 平子に噛まれ 溺るるを 君
渦侍して そことくに』28文
『粒立つ粟の 敷床に 引き上げさしむ 藁に助す 肺臓を温きて 鈍こなす』28文
『その妻に 取り上げさせて 送り行く コトシロ笑めば サルタヒコ 称ゆる姫の 名はタタラ イスズ姫なり』28文
『ワカゴ親子が 伴なひて 渦侍が御髪 上ぐるとて
落す櫛田に 年越えて 出で立つ初日 明けの原』36文
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