はらむ  ハラム  haramu

  

【(腹編む)・孕む】
(内に) 合わす・収める・含む。

『みとのまくはひ なしてこお はらみてうめる なはひるこ』ホ3
『うたひはらめと つきみてす ゑなやふれうむ ひよるこの あわとなかるる』ホ3
『かくましわりて はらめとも とつきにうます』ホ4
『あやまりて けかるるときに はらむこは かならすあるる』ホ7
『あめのみちもて たみやすく みやならぬまに いなたひめ はらめはうたに』ホ9
はらむしらほね ちちのなみ ははのあかちと ちなみあひ』ホ14
『ひとのみと なりてはらめと なかゐして こそむつきまて くるしむる』ホ14
『あさひおうけて あたたまる ときにとつけは こおはらみホ14
『いつしかひめも はらむよし あめにつくれは みことのり』ホ16
『ひめはもろめの はらむとき いきすつつしみ をしゑます』ホ16
『をやかこお はらめはちたる ちちははは けにたらちねよ』ホ17
『かしはなすとき あしつひめ いめはらめりと もうすゆえ』ホ24
『これのさき きさきはらみて つきのそむ かれにあとより』ホ26
『しのはらは ははとはらめる やのつほね うちめはなかの くらいなり』ホ27
『ついにちなみて みそくいの たまくしひめも はらむゆえ』ホ27
『きさきはらみて あくるなつ かんやゐみみの みこおうむ』ホ31
『たこのうらひと ふちのはな ささくるゆかり はらみゑて なおうむみうた』ホ32
『きさきゆめ やまとおおくに かみのして たまえははらみ つきみちて』ホ36
『はりまのいなひ をいらつめ うちめのときに こそうつき はらみてうます』ホ38
『またそをたけか たけひめは そむつきはらみ ふたこうむ』ホ38
『みたけうるおゐ はらみます つきみつころも あれまさす』ミ逸
『いのはらの みはたねはらむ ひたちをひ おひぬつるきの たからふるなり』フいはら
『へのはらは はたまさゆりに なつらえて つきこもわさも はらむなりけり』フへはら

 
はら(腹)」+「あむ(編む)」の合成。
「はら」はここでは「内・中・奥」などの意。
「あむ」はここでは「A: 合わす・収める・含む」などの意。

 
 

【(栄む・晴む)・腫らむ・脹らむ】
D: 正の方向に離れる/離す。「高まる・拡大する・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」

『ふのはらの みやはたからお はらませて したうほつまの たみそうみける』フふはら
『へのはらは はたまさゆりに なつらえて つきこもわさも はらむなりけり』フへはら

 
はる(栄る)」と同義語「あむ(上む)」の合成。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる/離す」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。

変態:「はやむ(早む)」「はやる(流行る)」「わらふ(笑う)
派生語:「はらみ(晴み)

  

10/02/24

  

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