【源】
回帰する所。原点。起点。
『みなもとは ねのますひとに よるなれは いふきとぬしに うたしむる』ホ9 『そのみなもとは とよけかみ かつらきやまに みそきして』ホ14 『たとえはかわの みなもとの ひとしつくより なかれまし のたにあふるる』ホ23 『これみなもとお たたさねは おおみつなして ふせかれす』ホ23 『これかんかせの いせのみや みくさはまつる みなもとと』ホ36 『きみやつかれか もとひこに むすふしつくの みなもとお』ホ39 『みかかみは こやねにさつく かみのむね ほこのみなもと をこのかみ』ミ序 |
「みな(回・廻)」+「もと(元)」
「みな」は「みぬ(回ぬ・廻ぬ)」の名詞化。
「もと」は「もつ(戻つ)」の名詞化。
両語ともここでは「C:
回る・還る・戻る・回帰する」などの意。
【(鄙元・陰元)】
下の極み。陰の核心。陰の源。 =つき(月・太陰)
『たまかえし なさはくるしむ たまのをも とけてむねかみ みなもとへ』ホ13 『をせのむなもと ひとまろめ ゐものみなもと つきとこり』ホ14 『うをせのむねは ひのわなる いめのみなもと つきとなる』ホ15 『いものみなもと つきとこる はにちかきゆえ めにくはり』ホ16 『してむすひ みなもとゑらみ つきのわと しらみやにすゑ』ホ18 『うをせのむねは ひのわなる うめのみなもと つきとなる』ミ6 |
「みな(陰・穢・鄙)」+「もと(本・元)」
「みな」はここでは「E:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れるさま」で、「下・末・端・陰」を表す。
「もと」はここでは「根・源泉・核心」などの意。
類語:「みなかみ(鄙上)」「つきのわ(月の輪)」「あよ(太夜・太陰)」
対語:「むね(棟)」「むなもと(棟元・陽元)」「むねかみ(棟上)」「むねほ(棟穂)」「ひのわ(日輪)」
【(鄙下)】
末端。隅。周辺部。
『さるたとふ むねとみなもと きつたらも こやねこたえて』ミ1 |
「みな(陰・退・鄙)」と同義語「もと(没・下)」の連結。
ここでは「下・末・隅・陰」などの意。
10/06/15
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