【蓑】
(身を)覆い、外界との隔てとするもの。
『あめのおそれの みのかさも ぬかてやすまん』ホ9 『かさみのつるき なけすてて なにのりこちの おおまなこ』ホ9 『しいねつひこは みのとかさ みおもつうかし をちうはの たみのすかたて』ホ29 |
「みぬ(見ぬ/罷ぬ)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・覆う・包む」、裏を返して「B:
離す・分ける・限る」などの意。
類語:「かわ(皮・川)」「かき(垣)」「かこみ(囲み)」「から(殻)」「こうら(甲羅)」「かゐ(貝)」「かめ(亀)」
【(満・熟)・美濃・三野】
正の方向に離れるさま。 高地。山地。
●<地名> 美濃。 =かなやま(要山)・あまくに(上地)・うりふ(瓜生)
『たかにゆき ぬさおささけて みのにゆき あまくにたまの よろこひも』ホ24 『ををかみの かたみいたたき あふみより みのおめくりて』ホ36 『よほきさらもち みのにゆく とみらもふさく よきめあり』ホ38 『みゆきして みのたかきたの たかよりの ここりのみやに かりいます』 『まきむきひしろ にいみやに かえりいります やさかひめ なるみのうちめ』ホ38 『そふほはつはる みののくに かんほねかめの ゑととおこ くにのいろあり』ホ38 『ををうすお やりてよはしむ をうすみこ みのにいたりて すかたみて』ホ38 『いましあに しいてやらんや おそるるの あまりとみのお まもらしむ』ホ39 『かみのしらいぬ みちひきて みのにいつれは たけひこも』ホ39 |
●<地名> 三野。(吉備国の三野県)
『よきいてお あらはつれんと みなもふす みののおとひこ ひいてたり』ホ38 |
「みぬ(満ぬ・熟ぬ)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。
変態:「みね(峰)」「むね(棟)」「みぬ(水沼)」「ひの」「あの」
類語:「しなの(信濃)」「するか(駿河)」「すわ(諏訪)」「かひ(甲斐)」「かんほ(上穂)」
10/02/02
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