【(熟しき・丹白黄)・錦】
1.正の方向に離れるさま。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」さま
●色鮮やかなさま。
『にしきおろちの しむみちや はるなははみち ゐそらみち』ホ8 『つつかなく ゆくあらさかに いそらなす にしきとこはみ をえはけは』ホ29 |
2.正の方向に離すこと。「上げる・敬う・尊ぶ・栄す・熟れさす・中心に置く・至す」こと
『たなはたかみと たはたかみ おなしまつりの あやにしき』ホ23 |
●<その物実> 色鮮やか(丹・白・黄)な織物。 =にしこり(錦織)
『にしこりは ゆきすきみやの おおなめの ゑのときのはそ』ホ23 『たなはたかみと たはたかみ おなしまつりの あやにしき』ホ23 『あやにはおとめ おるにしき おおなめまつる みははこれ』ホ24 『とよたまの あゐみやいりと よろこひて あやにうつさせ おるにしき』ホ26 『にしきのあやお をることく よこへつうちに たておわけ』ホ27 『かそみねにしき くにつとに かえるあらしと みまなくに これたちそめそ』ホ34 『ををんみき たまひたまもの ゐついろの かつみねにしき あやももは』ホ35 『やまとひめ にしきふくろと つるきもち をみこにいわく』ホ39 『ゑみしから かそにしきとは わしのはの とかりやももて たてまつる』ホ39 『わかひかる はらみつにしき あつたかみ もとつしまはに おれるかひかわ』ホ40 |
[1]
「にしく(熟しく)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる/離す」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。
[2]
「に(熟・丹)」+「し(精・白)」+「き(盛・黄)」
「かしき(赤白黄)」と同じ。神に対する尊敬の物実。
類語:「かしき(畏き・赤白黄)」
10/01/17
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