タイ・タヰ

→ 語義
  

鯛 (尊)。

1.鯛。 魚の君。魚の極み。
2.尊。 尊きもの。中心にあるもの。至高。皇。
  

★石川県加賀市大聖寺敷地の菅生石部神社では、『祭神日子穂々出見命の故事により古來を神饌とせず』。
  

『ホロロ 泣けども 鉤の鯛ぞ さかなと極るも 愚かなり タカマは民の 笑す尊 いとかけまくぞ 御言宣』10文
『ここにハテ守 諸海女を アカ女に添えて 目無し網 四方翻れ躍れば 大鯛が クチを噛み裂き 前に寄る』25文

『告ぐれば ハテは 先に知る 夢に来て "我 魚の 由無きために クチ捧ぐ 我は御食に" と』25文
『"は魚君 厳の物 印は鱗 三つに山 移して換す 三つ山の 鯛はこれなり クチは忌む" アカ女を褒めて 淀姫と』25文
『延の縄の 釣はヱミス
(クシヒコ)の 程々に 鮎[天]と[尊]との 富ぞ招ける』フ064

  

  

チノタヰ

→ 語義
  

鉤の鯛。
釣針に掛けられた鯛。 
結局、泳がされているだけで、釣針から逃れることはできない臣の運命。
  

『ホロロ 泣けども 鉤の鯛ぞ さかなと極るも 愚かなり タカマは民の 笑す尊 いとかけまくぞ 御言宣』10文

  

  

ヱミスタヰ

→ ゑみす → たゐ
  

(笑す尊)。
(民が)喜んで敬う尊きもの。
  

『ホロロ 泣けども 鉤の鯛ぞ さかなと極るも 愚かなり タカマは民の 笑す尊 いとかけまくぞ 御言宣』10文

  

  

ツリタイ

→ 語義
  

釣り鯛。連り尊。

  1. 釣り鯛。 釣られた鯛。釣針に掛けられた鯛。 =鉤の鯛(チノタヰ)
    泳がされているだけで、釣針から逃れることはできない臣の立場。
      
  2. 連り尊。 尊(君)に添い連なるさま。君あっての臣。
    欲・野心を過ごさない臣としての節度を守るさま。 
    これを実践して、ニニキネから「オオクンヌシ(大国主)」の尊名を、さらにアマテルからは「ヤマトヲヲコノミタマカミ(大和大地主尊守)」の尊名と二尊逆矛までも賜った「クシヒコ (ヱビス)」を指す。

  
■「海老で鯛を釣る」というのは、元来は「ヱビスが尊を釣る」の意だったのではないだろうか。
  → イメージ

  

『汝 モノヌシ クシヒコよ 国つ女 娶らば 疎からん ミホツ姫 妻として 八十万守を 司り 御孫を守り 奉れ』10文
『延の縄の 釣はヱミス(クシヒコ)の 程々に 鮎[天]と[尊]との 富ぞ招ける』フ064

   

  

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