をと  ヲト  woto

  

【(陽)・男・夫】
正の方向に離れるさま。 陽。男。夫。

『かなさきか ふねのりうけて めをとなるなり』ホ1
『みこすへて ゐをとみめなり』ホ6
『なそなのをとに はたちめと こしにとつきて をめおうむ』ホ31
『あにとをと いつれあつきそ きさきつひ あにとこたふに あつらうる』ホ35

 
をつ(上つ・熟つ・惜つ・鬱つ)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。これは陽陰の精製過程で軽く上って天となった「陽」の属性を表す。

変態:「をせ(背)」「をす(雄)」
類語:「うをせ(空火風)」「をとこ(男)
をうと(陽・男)」「よをと(陽背・陽)
派生語:「おとと(弟)

 
 

【(結留・緒留/復)】
1.結び付きを留めるさま。面影を残すさま。
2.再来。再生。復活。

『たまのをととむ みやのなも をとたちはなの あわきみや』ホ5
『むかしのひとの をおととむ をとたちはなと なおたまひ』ホ37

 
[1]
をおととむ(結を留む・緒を留む)」を略して名詞化したもの。
[2]
をつ(復つ)」の名詞化。
ここでは「C: 回る/回す・循環する/させる・行き来する/させる・返る/返す・繰り返す」などの意。

変態:「おち(復・変若)」「おと(復)

 
 

【(大・上・熟・央)】
正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・至る・中心にある・主導する」さま

をつ(上つ・熟つ・央つ)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・高・央・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・至る・中心にある・主導する」などの意。

  

10/03/22

  

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