つす  ツス  tusu

  

【(付す・連す・継す・伝す・続す)】
A: 合う/合わす。収(治)まる/収(治)める。付く。継ぐ。告ぐ。
C: 回る/回す。往き来させる。めぐらす。伝える。移す。渡す。通じる/通す。

みさほつすうた あめつつち とりますきみと なとさけるとめ』ホ31
いろのつすうた いさとほし ゆきのよろしも おほよすからも』ホ33
さつさつすうた さるたみも つすにまつらて をゑにみたるさ』ホ33
『まめもみさほも あらわせり かれそこもつす ものもつす つつきうたなり』ホ39

 ●一巡する。ひと通り終る。

『うつきみつれは みとりつす さつきさのころ ひとめくり』ホ14

 
変態:「つうす(通ず)」「たす(足す・治す)」「つつ(伝つ)」「とつ(閉づ・綴づ)」「うつす(写す/移す)」「あつさ(梓)

 
 

【(断す・棄す)】
B: 離れる/離す。放つ。払う。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。

変態:「たす(出す)」「とす(吐す)」「すす(濯す)」「すつ(棄つ)
派生語:「はつす(外す)

 
 

【(遂す・逹す・徹す)】
D: 正の方向に離れる/離す。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」

変態:「たす(達す)」「てす(徹す)」「すす(進す)

 
 

【(垂す・沈す)】
E: 負の方向に離れる/離す。「落ちる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・果てる」

変態:「すす(煤す)」「しつ(垂づ)」「たつ(絶つ)」「ちす(蟄す)
派生語:「つし(土・地)」「つしま(垂州)

 
 

【連・続】
まとまるさま。収(治)まるさま。連なるさま。続くさま。

『みさほつすうた あめつつち とりますきみと なとさけるとめ』ホ31
『さつさつすうた さるたみも つすにまつらて をゑにみたるさ』ホ33

 
「つす(
付す・連す・継す・伝す)」の詞化。

変態:「つつ(連・続)

 
 

【十九】
1.つつうた(連歌)の各一句の19音。

つすはつね うたみにそめて かえせよと なかえたまはる』ホ39
『かれおりとめの つすはたち おりはつのつす あひかなめ おりつめのつす』ホ39
『おりつめのつす みそこはな みのつめゐそこ つすさつめ』ホ39
『よのつめなそこ つすふつめ ゐのつめこそこ つすつくも』ホ39
『おりあいの つすはやかたて いてたつは たひやにあえる まろひとと』ホ40

2.19。

『まめもみさほも あらわせり かれそこもつす ものもつす つつきうたなり』ホ39

3.連歌における一の織詰の句(第19句)。

『かれおりとめの つすはたち おりはつのつす あひかなめ おりつめのつすホ39

 
つつうた(連歌)」は、19音の句を連ねてゆくことから、「十九」を「つす」という。

変態:「つつ(十九)

  

10/03/08

  

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