【(合え・和え)・敢え】【(得・能)】
1.合せて。(心を)合わせて。意識的に。故意に。強いて。
『かそいろの よさしのくにお すておけは あゑうかかふ』ホ7 『いまわれさらは たれかまた あえてなれなん ものあらし』ホ10 |
2.(打消の語を伴って) 〜できない。 「え(得・能) 〜ず」と同じ。
『わかかんはせも あえみえす はちはつかしく あめにこふ』ホ13 『すくなれは またよくうまれ よこほしは あゑかえらぬそ』ホ13 『きみのこころと わかはなと あふやあわぬや あえしらす』ホ16 『をやのこころも としはけし あえしのはすて にはかかせ』ホ17 『たとひとふとも のるひとの ゆくりなけれは あえとはす』ホ191 『しはすうむみこ ほんつわけ あえものいわす』ホ35 |
「あふ(合う)」の連用形(他下二)。
ここでは「A: 合う/合わす」の意。
類語:「しふ(縛ふ・強ふ)」「ゑ(得・能)」「あに(豈)」「なに(何)」
【(和・会/祝)・饗】
1.合うこと。集まり。会合。懇親。
2.正の方向に離すこと。「上げる・敬う・尊ぶ・勢い付ける・栄す」こと
●<1・2の物実> 飲食を共にすること。会食。食事。
『てこにいれきて すすなしる ももたくはえて みあえなす』ホ15 |
「あふ(和ふ/祝う)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす」、また「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離す」で、「上げる・敬う・尊ぶ・勢い付ける・栄す・熟れさす・優れさす・勝らす・至らす」などの意。
変態:「なめ(和・嘗)」
10/03/25
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