【勝手】
1.使う手。自在に使える手。利き手。
『やすやすと さくらのははの みとりこお かつてにかけて いてやうません』ホ14 |
2.自由自在なさま。都合のよいさま。
「かつ(和つ・交つ)」+「て(手・方)」
「かつ」はここでは「A:
合わす・仕わす・使う・適す」などの意。
【(割断)】
分離。分割。分娩。取り上げること。
『みうちにおれは ををんかみ をしてたまわる かつてかみ』ホ10 |
●カツテ尊の略。
『つきこいのらは わかうたと こやねとこもり かつてみな』ホ14 『こもりまた これはかつてか よくしれり われかえるのち くたすへし』ホ16 『あかほしは かつてのおとと このゐたり』ホ20 『こやねして にはりにととめ かつてして うみへおのほる みゆきふれ』ホ24 『かつてはいすも みゆもあく うかやのゆとは このはなの』ホ26 |
「かつつ」の名詞化。
「かつつ」は「かつ(割つ)」と同義語「つつ(断つ・絶つ)」の合成。
ここでは「B: 離す・分ける」などの意。
【嘗て・曾て・都て】
1.先行して。過去において。
2.<打消の語を伴って>
決して〜ない。まったく〜ない。
『くにくにめくり まさかきの ふたゑみゑとゑ かつてなく』ホ28 『あるしとふ すすなえありや かつてなし ておむなしくす』ホ28 |
「かつ(上つ・勝つ)」+「て(接続助詞)」
「かつ」はここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「先行する・至る」などの意。
変態:「きっと(屹度・急度)」「こてこて」「こってり」
09/12/04
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