いつく  イツク  ituku
ゐつく  ヰツク  wituku

  

【傅く・慈く・斎く】
A: (心身を)合わす。守る。仕える。かしずく。世話する。心血を注ぐ。

『みとせいつくに たらされと いわくすふねに のせすつる』ホ3
『とみたみこまこ へたてなく ゐつくめくまん おもひなり』ホ17
『めせはもうさく いもとさえ わかいつくしの あねありと』ホ24
『たつなかつほの ちまたより てにおはゐつき みちひきて』ミ10

 
いつ(結つ)」と同義語「つく(付く・仕く)」の合成。
ここでは「A: 合う/合わす・付く・仕う・世話する」などの意。

変態:「いたく(抱く)」「うつく(弼く)」「みつく(貢ぐ)
類語:「ひたす(養す)
そたつ(育つ)」「いつくしむ(慈しむ)」「やしなふ(養う)」「つちかふ(培う)
派生語:「いつくし(慈し・美し)」「いつき(斎)

 
 

【何処】
1.分割した所・時の一つ。不特定多数の一つ。区分。方向。
2.1の特定を促す語。

『むかしみたれす おこらぬお あらこおきては いつくんそ きみゑみいわく』ホ23

 
いつ(何)」+「く(処・時)
「いつ」は「いつ(出つ・逸つ)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる・分れる・区切る」などの意。

変態:「いつこ(何処)」「いつか(何時)

  

09/12/06

  

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