取石鹿文。
セカヤの子。
クマソの頭・アツカヤが殺された後、景行天皇によりアツカヤの娘ヘカヤを娶り、襲の国造とされる。
後にまた背いて熊襲タケルとなり、オウスによって征伐されるが、この時に『ヤマトタケ』という名をオウスに奉る。
┌アツカヤ──┬フカヤ │ │ │ └ヘカヤ │ ┃ └セカヤ────トリイシカヤ
★『書紀』取石鹿文(トロシカヤ)。
『皇 姉が シム絶つを 憎み殺して 妹ヘカヤ 襲の国造と 叔父の子の トリイシカヤと 因ませて』38文
『十二月に行きて クマソらが 国の盛衰 窺えば トリイシカヤが 川上に 長の族 群れ寄りて 安座なせば』38文
『乙女姿の 衣の内 剣
隠して 和みせし 乙女の見目に 交われば 携え入るる 花筵 身を上げ
酒の 戯れや』38文
『夜更け酔えれば コウス君 肌の剣を 抜き持ちて 長が胸を 刺し徹す』38文
『長が曰く "今しばし
剣 止めよ 言あり" と 待てば "汝は 誰人ぞ" "皇の子の コウスなり"』38文
『長また言ふ "我はこれ 国の器者 諸人も 我には過ぎず 従えり 君の如くの 者あらず』38文
『奴が捧ぐ 名を召すや" 君 聞きませば "今よりは ヤマトタケとぞ 名乗らせ"と』38文
『タケル "しばし"
と 止め言ふ "汝は誰ぞ" "我はこれ いざ皇の 子のコウス"』40文
『"ヤマトには 我に長けたは 御子ばかり 故
御名付けん 聞きますや" 許せば捧ぐ 'ヤマトタケ'』40文
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