あわや  アワヤ  awaya

  

【あわや】
紛れるさま。どっちつがずの状態。あぶないよ!

『みよみまき いりひこあわや おのかそゑ ぬすみしせんと』ホ33
『いゆきたかひて うかかわく しらしとみまき いりひこあわやホ33

 
「あやゆ」 の名詞形で、「あわゆ」は「あやふ(▽肖ふ・▽危ぶ)」の変態。
「紛れるさま」 が原意で、「どっちつがずでどうなるかわからない状態」 を意味し、
ここでは アヤウシ(危うし) と同意。

【あわや】  (広辞苑)
 ・[副] すんでのところ。あやうく。すわや。

 
 

【あわや】
1.心が陽陰(明暗・上下・悲喜)に傾くさま。情け(心象)の揺れ。
2.1の感情を表現する感嘆詞。 あれまあ。なんと。
あわれ

『これみたひ あつまあわやと なけきます あつまのもとや』ホ39

 
あわ(陽陰)」+「や(間投助詞)」
「あわ」は「陽陰の両極端に片寄るさま」「尋常でないさま」を表す。

変態:「あわれ(哀れ)」「ああ(嗚呼・噫)」

 
 

【(陽陰和)】
「陽」と「陰」と「和・生・在」。 陽と陰が結合して生まれるプロセスを表す。

『このあわや のとよりひひく はにのこえ くにおしらする たねなれは』ホ23

 
あ(陽)」+「わ(陰)」+「や(和・生・在)

類語:「あうわ(陽結陰)」「あめつちひと(天地人)」「ひつきひと(日月人)」「あめつちのみよ(天地の和)」「あめのやわし(陽陰の和し)」「あゐそろ(陽陰揃)
関連語:「あめなる(陽陰和る)」「きみあふ(貴卑合ふ)」「しきなみよす(繁き和み寄す)」「あわとにしる(陽陰人に統る)」「もとつね(基つ音)

  

10/07/07

  

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