葛木御歳神社
奈良県御所市東持田字御歳山。
祭神 :御歳神、大年神、高照姫命
高鴨神社に対して中鴨さん。初め大田田根子の裔孫本社の祝たりと言う。 摂社に稚日女命神社がある。
(出雲国造神賀詞)「賀夜奈流美命御魂を飛鳥の神なびに坐せて・・・」。
(旧事本紀)「高照光姫大神命
倭国葛上郡御歳神社に坐す」。
『古語拾遺 (葛木御歳神社の由緒より)
』
大地主神、田 作りましし日に、牛の肉を以て田人に食わしめ給いき。時に御歳神の子、その田に至まして、饗に唾きて還りまして、ありさまを父に告げましき。御歳神、怒りまして、いなごをその田に放ち給いしかば、苗の葉たちまちに枯れ損われて、
篠竹のごとなりき。ここに大地主神、片巫(かたかんなぎ) [志止々鳥]・肱巫(ひじかんなぎ)
[今の俗のカマワ及米占なり]
をして、その由を占い求めしむるに、御歳神
祟りを為す。宜しく
白猪・白馬・白鶏を献りて、その怒りを和め奉るべしと申すに、
教えのまにまに謝(の)み奉ります時に、御歳神
答え給わく、実に吾が意ぞ。宜しく麻柄を以てカセを作りてカセぎ、
すなわちその葉を以て祓い、天押草
以て押し、烏扇
以て扇ぐべし。もし如此して出で去らずば、宜しく牛の宍をもて溝口におき、男茎の形を作りて加え、[是、其の心をまじなう故なり] ツスダマ・蜀椒(なるはじかみ)・呉桃葉(くるみ)、また塩をもてその畔に班置(まきお)くべしと宣いき。すなわち、その教えのまにまに為しかば、苗の葉また茂りて、年穀(たなつも)豊稔(ゆたか)なりき。これ今、神祇官に白猪・白馬・白鶏もて御歳神を祭ることの縁なり。
(■この話での「大地主神」はオホナムチで、「御歳神」はワカ姫
(歳徳神) であるように思われる。)
■ 御歳神と大年神は、共に歳徳神 (ワカ姫) を指すと思われる。
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