ウカシ

→ 語義
  

宇迦斯。猾。 
ウカ主 (ウカチ群の主) 兄ウガシと弟ウガシがいる。
  

■多くの場合、国守 (地方を治める長) は「兄と弟」の二人がいる。これは一つの県なり村なりを上と下に分けて治めたことを示すのだろうか。例えば、ウガチ村=宇陀とするならば、上宇陀の守が兄ウガシで、下宇陀の守が弟ウガシということになる。もうひとつの仮説は、北町と南町が交代で任に当たった江戸の町奉行所のように、兄・弟の守が期間を決めて交代で治めるという制度である。このしくみは、干支の「ヱとト」と同じであることから魅力を感じている。

★『書紀』天皇(すめらみこと)、兄猾(えうかし) 及び弟猾(おとうかし) を徴(め) さしむ。是の兩人は、菟田縣(うだのあがた) の魁帥(ひとごのかみ) 也。

  

  

ヱウカシ

  
兄宇迦斯。兄猾。 
兄ウカシは東征軍に帰順することを拒み、神武を殺そうとするが、弟ウカシの密告により露見し、逆に自らの作ったからくりに命を落とすことになる。
  

ウカ主召せば は来ず は詣でて 告げ申す "兄 逆らえど 見合えして  謀る転を 知ろし召せ"』29文
『仇なす如を お猛びて "汝が造る 屋に居れ"と 剣よ弓と 攻められて 辞む処方なき 陽陰の潰 己が転に 罷るなり』29文

  

  

オトウカシ・オトウケシ

  
弟宇迦斯。弟猾。 
弟ウカシは皇軍に帰順し、周辺の村長や副長の懐柔に務めた。
神武の夢の告げにより、箕を持つ老婆に扮し、シヰネツヒコと共に香具山の埴を採って来る。
その功により、後にタケタ県主(宇陀)となる。
  

奈良県宇陀郡菟田野町宇賀志、宇賀 (ウガ) 神社
  

★『書紀』菟田主水(うだもひとり)部の先祖。
  

ウカ主召せば は来ず は詣でて 告げ申す "兄 逆らえど 見合えして  謀る転を 知ろし召せ"』29文
はもてなす 君・臣も 吉野峰の縁の ヰヒカリも イワワケ守も 出で迎ふ』29文
弟ウカシ来て "磯城長 葛城分司も みな拒む』29文
『君を重えば 香具山の 埴の平手の ヒモロケに 天地祭り 後 討たん" ウカシが告げも 夢合せ』29文
シイネツヒコは 蓑と笠 箕を持つウカシ 翁・姥の 民の姿で 香具山の 峰の埴採り 返言は 弥の占形』29文
直ちに行けば 仇も見て 様を笑ひて 避け通す 故に
香具山 埴 採りて 返ればも 喜びて29文
ウツヒコが殊 船と埴 大和国造 弟ウケシ 猛田県司 クロハヤは 磯城の県司』30文

  

  

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