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徹底解説みかさふみ講座 第17回 [2022.6.14]

みかさふみ 酒法の文 (6)

著者:おあずけ2号 (駒形一登)
著者HP:ホツマツタエ解読ガイド https://gejirin.com

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 さかのりのあや (その6)
 酒法の文 https://gejirin.com/mikasa02.html
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 ときにあめより ふたかみに
 つほはあしはら ちゐもあき
 いましもちひて しらせとて ととほこたまふ
 ―――――――――――――――――――――――――――――
 時に天より 二尊に
 壺はあしはら 千五百秋
 汝 用ひて 領せとて 経と矛 賜ふ
―――――――――――――――――――――――――――――

■天 (あめ)
このアメは アム(▽上む)の名詞形で、「上・高み・中心」 などを
原義とし、ここでは 「御上(おかみ)・中央政府・都・皇」 を意味します。
アメには非常に多くの意味があり、ホツマ/ミカサ/フトマニを解く上で
最もやっかいな言葉です。

 この時の暫定的な中央政府はヒタカミにありました。なぜ暫定的かと
 いえば、オモタル&カシコネに代嗣がなかったため、クニトコタチの
 皇統を受け継ぐ本来の中央政府が断絶したからです。その国家危機を
 支えたのはヒタカミ国主のトヨケ(斎名タマキネ)でした。
 トヨケは根の国主の息子タカヒトと、自分の娘のイサコを婚姻で結び、
 この夫婦を国家君主として新たな中央政府(皇統)を打ち立てるのです。
 このことはホツマでは語られていますが、ミカサでは省かれています。

  
■二尊 (ふたかみ)
「イザナギ&イザナミ」 の夫婦君を指します。この二尊は
アマテルの御上(みうゑ)であるため、特に アメフタカミ(▽上二尊)、
あるいは ミウヱフタカミ(御上二尊) と呼ばれる場合があります。


■壺 (つぼ)
ツボ(壺)は ツモ(積・▽詰)の変態で、「集積・集中・中心・要所」
などを意味し、この場合は 地理的にも政治的にも日本の中心であった
「中国(なかくに)」 の言い換えです。

 中国(なかくに)は、クニトコタチより連綿と皇統を保ってきた
 中央政府の本領ですが、その皇統も6代目のオモタル&カシコネで
 断絶し、この時点では中国の主は不在となっています。
 地理的には 「ヒタカミ・根の国・サホコチタルを除く本州」 です。

 
■あしはら (葦原・▽朝原)
アシは アス(▽合す・▽和す)という動詞の名詞形で、ここでは
「治める・纏る」 などの意を表します。アシの変態がアサ(朝)です。
ハラ(原)は 「区画・場所・領域」 を表します。
アシハラは ここでは 「御上が治める領・中央政府の本領」 を意味します。

 つまりこのアシハラも “中国(なかくに)” の言い換えであり、他文献には
 “葦原中国(あしはらのなかつくに)” という表現も見られます。


■千五百秋 (ちゐもあき)
“千五百” は 「中国(なかくに)に存在する村の総数」 です。
“秋” は アク(上ぐ)の名詞形で、「上がり・収穫・生産高」 を意味します。
よって "千五百秋" は、「中国の1500村の総生産高」 をいいます。


■領す (しらす)
シル(知る・領る)+アス(▽合す・▽和す) の短縮で、
「知行する・治める・支配する」 などの意です。


■経と矛 (ととほこ)
ト(▽経)は タマ(▽尊・瓊)と同義で、「尊いもの・最優先すべきもの」 を意味し、
具体的には 「経(たて)・法・教え」 などをいいます。そのモノザネがタマ(珠)です。
ホコ(矛)は 「懲戒力・警察力」 を象徴するモノザネです。

 したがって “経と矛 賜ふ” は、二尊が 法を定めて施行する権利と、
 それに従って裁き・懲戒する権利を授かったことを意味し、すなわち
 それは中央政府の君 (国家君主) に認定されたことを示すものです。

 

【概意】
時にヒタカミの中央政府より、イザナギとイザナミの二尊に、
「中央政府の中国は千五百村の収穫がある。これを用いて汝が治めよ」 と、
“経と矛” (法と警察力の行使権) を授ける。

 
 ホツマの23アヤでは次のように語られています。
 天の尊 嗣なく政 尽きんとす 故イサナギに 宣給ふは
 「響あしはらの 千五百秋 瑞穂の田あり 汝 行き 領すべし」 とて
 経と矛と 授け賜る                 〈ホ23-1〉

 

―――――――――――――――――――――――――――――
 ふたかみは うきはしのゑに さくりうる
 ほこのしつくの おのころに みやとのつくり
―――――――――――――――――――――――――――――
 二尊は うきはしの上に さくり得る
 祝のしづくの オノコロに 宮殿造り
―――――――――――――――――――――――――――――

■うきはしの上 (うきはしのゑ)
ウキハシは ウク(受く・請く)+ハス(▽合す・▽和す) の名詞形で、
ウケアイ(請合い)ウケイ(誓約) と同じです。「約束・契約・協力」 を
意味し、この場合は 「根の国とヒタカミ国の協力」 をいいます。
イザナギは根の国主の子、イザナミはヒタカミ国主の娘でした。
二人を結婚させて夫婦の国君とし、それを以て中央政府を復活しよう
という協力です。この 「協力の上」 に二尊は立脚しています。


■さくる (決る・刳る)
サクルサカル(盛る)の他動詞形で、シャクル(決る・刳る)の変態です。
「上げる・すくう・栄す」 などの意を表します。
根とヒタカミの2国間の協力の上に立脚する二尊は、和の道が衰えて
秩序の失われた国家をすくい上げるのです。


■祝のしずく (ほこのしづく)
ホコ(▽祝)は ホグ(祝ぐ)の名詞形で、ホギ(祝)と同じです。
ここでは 「成功・成就」 などを意味します。
シヅク(滴)は「結んだもの・結果・成果・果実」などをいいます。

 ★しづく (滴・)
 シツ(▽親つ・▽執つ)+ツク(付く) の短縮 "シツク" の名詞形です。
 「合い/合わせ・結び」 が原意で、シタタリ(滴り・瀝)の同義語です。
 辞書は “水や液体のしたたり落ちる粒” と説明しますが、本来は
 「(落ちたり流れたりせずに) 結んで形となったもの」 をいいます。


■オノコロ
オノコロは 「中心にあるものが周囲を和し恵むこと」 を原義としますが、
「周囲を和し恵む中心」 を表す場合と、「中心が和し恵む全範囲」 を表す
場合とがあります。ここでは前者で、国家の中心である 「都・中央政府」 を
意味します。詳しくはホツマの18アヤで説かれています。

 オヌ(▽合ぬ・▽和ぬ)+コル(▽回る・▽転る) の連結 "オノコル" の名詞形です。
 オノコルは ヤワシテメグル(和して恵る) や アマテラス(和照らす) の同義語で、
 「ほどよく調えて恵む」 という意です。
 よってオノコロは 「中心が周囲を調えて恵むこと」 を原義としますが、
 (1) 周囲を調え恵む 「中心」 を意味する場合。
 (2) 中心が調え恵む 「範囲全体」 を意味する場合。
 この2つの意味に使われます。2つの関係は 「太陽と太陽系」 の関係と
 同じと言って良いでしょう。

 

【概意】
二尊は、根国とヒタカミ国の協力の上に立脚して、
和の道が衰えて秩序の失われた国家をすくい上げ、
その成功の果実として得た都に、中央政府の宮殿を造り、

 

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 おおやまと よろものうみて
 ひとくさの みけもこかひも みちなして
 わいためさたむ いさおしや
―――――――――――――――――――――――――――――
 央ヤマト 万物生みて
 人草の 食も籠交ひも 道 成して
 わいため定む 功や
―――――――――――――――――――――――――――――

■央ヤマト (おおやまと)
「日本の中央部」 という意で、アシハラ(朝原)・ナカクニ(中国)の換言です。
辞書は “大倭・大日本” と宛てていますが、意味は異なります。
ホツマの23アヤでは “オオヤシマ(▽央八州/▽親州)” と呼ばれています。

経はヲシテ 矛は逆矛 二尊は これを用ひて あしはらに
オノコロを得て ここに下り ヤヒロの殿と 中柱 立ててめぐれば
オオヤ州 通るまことの トの教え          〈ホ23-1〉

 
 ★ヤマト (和・大和・倭)
 ヤマト(和)は ヤマツという動詞の名詞形で、ヤマツは ヤワス(和す)の変態です。
 「和合・調和」 を原意とし、「合・間・和・収・内・中」 などの意を表します。
 ヤマトは多くの意味に用いられるのですが、地名としてのヤマトは、元来は
 最初に和の道が通った ナカクニ(中国)=アワクニ(▽合国・▽和国) の別名でした。
 そして後に国家全域に和の道が通るに及んで、日本の国号となります。

 和(まと)の教えに かかんして のんアワ国は てんヤマト 〈ホ5-4〉


■万物生む (よろものうむ)
中央政府の皇統がオモタル&カシコネで断絶した後の、長き混乱の時代の中で、
社会のシステムはダウンし、人々の生活も その心も獣と化し、すべてが無の
状態に帰します。時に皇統を受け継いだ二尊は 再び無から万物を生み出さねば
なりませんでした。


■人草 (ひとくさ)
“人” は 「君と臣」 をいいます。
“草” は アオヒトクサ(青人草/青人種) の略で、「民」 の別称です。
ですから “人草” は 今風に言えば、人民(じんみん)・臣民(しんみん) です。

 君と臣は一人前の 「人」 ですが、民は アオヒトクサ(青人種) と呼び、
 「いずれ人に育つ種(たね)・半人前」 と考えられています。


■籠交ひ (こかひ)
ここでは 「衣服をつくること」 を意味します。
コ(籠)は 「囲み・包み」 が原義で、「籠・繭・衣」 などをいい、
カヒ(交ひ)は 「まじえ・組み・編み・織り」 などの意です。


■わいため (弁別)
「順番に巡ってゆくさま」 を原義とし、「順序・秩序・筋道」 などを意味します。

 

【概意】
中国に万物を生み、人民の衣食をまかなう道を示し、
再び秩序を定めるという功を打ち立てるのである。

 

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 あめのかみより ふたかみの ななよのみきも とほこのり
 こおととのふる とこみきの のりもていわく
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 天の尊より 二尊の 七代の幹も 経矛法
 子を調ふる 融酒の 法もて曰く
―――――――――――――――――――――――――――――

■天の尊 (あめのかみ)
アメ(▽上・天)は 「上・高み・中心」 などを原義とし、
ここでは 「御上(おかみ)・中央政府・都」 などを意味します。
カミ(上・▽尊)も原義は同じで、「上位者・君・皇」 をいいます。
ですから 「中央政府の君・国家君主・天皇」 を表します。
この時の “天の尊” は、暫定的に国家の治めを取り仕切っている
ヒタカミ国主の トヨケ(斎名タマキネ) です。


■七代の幹 (ななよのみき)
ナナヨ(七代)は、二尊が 「7代目の国君」 であることをいいます。
ミキ(幹)は 「主なる所・要(かなめ)」 をいいますが、
ここでは 「統治の基軸」 を意味します。
 

 ミナカヌシ─天の八尊─地の十一尊─クニサツチ(2代)─トヨクンヌ(3代)┐
 ←…… クニトコタチ(初代) ……→                 │
                                  │
       ┌――――――――――――――――――――――――――┘
       │
       └ウビチニ
       (4代)├――――ツノクヰ
         スヒヂ  (5代)├――――オモタル
               イククイ  (6代)├ … (断絶) … イサナキ
                     カシコネ     (7代)│
                               イサナミ
 クニトコタチ─クニサツチ┐
   (I)     (II)  │
 ┌───────────┘
 ├トヨクンヌ─ウビチニ┬ツノクヰ─オモタル
 │ (III)    (IV) │  (V)   (VI)    ┌クラキネ
 │          │           ├ココリ姫
 │          └アメヨロツ┬アワナキ─┴イサナキ┐
 │          (養子)↑  └サクナキ   (VII) ├ヒルコ
 │             └─────┐       ├アマテル
 ├ハコクニ─東のトコタチ┬アメカガミ─アメヨロツ    ├ツキヨミ
 │      (初代)  │               ├ソサノヲ
 └ウケモチ       └タカミムスビ─トヨケ┬イサナミ┘
               (2〜4代)   (5代)├ヤソキネ
                        ├カンサヒ
                        └ツハモノヌシ 

 
■経矛法/経矛の道 (とほこのり/とほこのみち)
「経(=法)を教え、それに逆らうものは綻ばす」 という統治原則で、
今風に言えば 「法律と懲罰の制度」 です。

 
■子を調ふる融酒 (こおととのふるとこみき)
「陽陰/男女を融和して子を備える “融酒”」 という意です。

 ★融酒/床酒 (とこみき)
 トコはトク(溶く・融く)の名詞形で、「(女男を)融和する酒」という意です。
 コトミキ(床酒)・トコサカヅキ(床盃) の奥なる意味はこれです。

これは ホツマ2アヤにある “融は経矛に子を求む” という文言に対応します。

 二尊の 交わる時に 融酒や 融は経矛に 子を求む 〈ホ2-4〉

“融” は 「融和・平和」、 “経矛” は 「法と懲戒」、“子” は 「繁栄」 を意味し、
「融(和)は 経(法)と矛(懲戒)によって 子(繁栄)を招く」 という意です。
つまり、融+経矛=子 (平和+法と戒=繁栄) という関係があるのです。
「二尊の融和」 は 「国の平和」 を象徴するものであり、
「二尊の融和によって生れる子」 は 「国の平和によって生れる繁栄」 の
象徴でもあるわけです。

 

【概意】
天の尊により、<融酒により和をなした>二尊の、
七代目の統治基軸も “経矛法” と定まり、
子を調える “融酒の法” を以て曰く、

 

――――――――――――――――――――――――――――
 このさけは とこよいのくち やまかけの
 すくなみかみの たけかふに とりのついはむ
 これおみて はしめてつくり かれささけ
 やよいみかもて ここのくみ
―――――――――――――――――――――――――――――
 この酒は トコヨ イノクチ 山陰の
 スクナミ守の 竹株に 鳥のついばむ
 これを見て 始めて造り 故 笹笥
 三月三日もて 九の酌み
―――――――――――――――――――――――――――――

■トコヨ (▽疾代)
原義は 「先行する時代・古き時代・いにしえ」 などですが、
特に 「クニトコタチの時代」 を “トコヨ” と呼びます。


■イノクチ山 (井ノ口山・猪口山)
イ/ヰ(井)は 「溜め・埋め」 が原義で、「水たまり・池・海」 などをいいます。
この場合は アワ海(=琵琶湖) を指し、琵琶湖に注ぐ河の口が “井ノ口” です。
イノクチ山は 現在は “猪口山” と書かれ、別名が繖山(きぬがさやま)です。
近くに沙沙貴神社があり、一帯は篠笥庄(ササケのしょう)と呼ばれていました。

 沙沙貴神社 (ささきじんじゃ)
 滋賀県近江八幡市安土町常楽寺一番地
 現在の祭神:少彦名(すくなひこな)命
  本来の祭神は少彦名命ではなく、スクナミ守(少名御神)だったように思います。
  現在も『神乃滴(かみのしずく)』という、沙沙貴神社の神饌田で御田植祭と
  抜穂祭を行った酒米で造られた酒が、沙沙貴神社の御神酒として売られています。


■スクナミ守 (すくなみかみ)
トコヨの時代にイノクチの地域を治めていた領主で、
スクナミは地名だと思います。古事記には “少名御神” と記され、
また日本書紀の神功皇后の段には 「この御酒は 吾が御酒ならず
神酒の司 常世に坐す いはたたす 少御神の豊寿き」 とあります。

 
■笹笥/篠笥 (ささけ)
これは 「笹(篠)の容器」 と言う意味で、「竹株」 の言い換えです。
が “ササ” ”ササケ” と名付けられた由来を説明しています。

 ホツマではもう一つ、“捧げ(ささけ)” の語源を挙げています。
 ササゲは ササグ(捧ぐ)の名詞形で、「上げる」 を原義とし、
 以下に言う “進める” の同義語です。

  ササケはトコヨ 井の口の スクナミ守の 竹株に
  
が籾を 入るを見て 酒造り初め 進めけり 〈ホ2-4〉

 水を進めた(進化させた)ものを、君に進めた(進上した)ため、
 “捧げ(ささけ)” と名付けられたというわけです。
 そしてまた “進め(すすめ)” を “雀(すずめ)” にからめてもいます。


■三月三日もて九の酌み (やよいみかもてここのくみ)
現在も行われている “三三九度” の由来です。

 人成る後に 三月三日 酒 造り初め 奉る
 桃下に酌める 酒に月 映り進むる
 女尊まず 飲みて進むる 後 男尊 飲みて交わる 融の酒 〈ミ2-3〉

 

【概意】 
この酒はトコヨの時代に、イノクチ山麓の
スクナミ守の竹株に鳥がついばむのを見て
初めて造ったゆえに “笹笥(ささけ)” と名付く。
また三月三日を以て “三三九度” となす

 

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 またしほりさけ そさのをの いつもにはしめ つくるこれなり
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 また搾り酒 ソサノヲの イヅモに初め 造るこれなり
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■搾り酒 (しぼりざけ)
どういう製法の どのような酒なのか よくわかりませんが、
ホツマ9アヤに出てくる “八搾りの酒” を言うものと思います。

 姫は弓削屋に 隠し入れ スサは優みの 姫姿
 髻の黄楊櫛 面に挿し 山の挟隙に
 
八搾りの 酒を醸して 待ち給ふ 〈ホ9-2〉


■ソサノヲ
二尊の末の男子で、斎名はハナキネです。

 アワナギ─イザナギ┐
          ├1.ワカ姫  (斎名ヒルコ)
          ├2.アマテル (斎名ワカヒト)
          ├3.ツキヨミ (斎名モチキネ)
          ├4.ソサノヲ (斎名ハナキネ)
 トヨケ──イザナミ┘

 
■イヅモ (出雲)
ソサノヲがヤマタノオロチを退治した後、
サホコチタル国は “イヅモの国” と呼ばれるようになります。

 ソサノヲが 心を寄する シムの歌 実の塵放れば カハ消えて
 賜ふヲシテは ヒカハ尊 「ハタレ根を討つ 功や そこに基を 開くべし」
 八重垣旗も 賜はれば 再び上る 陽陰晴れて 敬い詣す 貴霊寄り
 清郷に築く 宮の名も "クシイナタ" なり
 サホコ国 代えて
イヅモの 国はこれ             〈ホ9-5〉

 

【概意】
また搾り酒は、ソサノヲが出雲で初めて造ったのがこれである。

 

 

本日は以上です。それではまた!

 

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