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一から学ぶ みかさふみ講座 第13回 [2022.5.12]
みかさふみ 酒法の文 (2)
著者:おあずけ2号 (駒形一登)
著者HP:ホツマツタエ解読ガイド https://gejirin.com
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少し間が空いてしまいました。
久しぶりのコロナ規制のないGWでしたが、
皆さん 楽しく過ごされましたでしょうか?
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さかのりのあや (その2)
酒法の文 https://gejirin.com/mikasa02.html
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よつきのかみは くにさつち
さきりのみちお うけされは さつちにをさむ
やみこかみ おのおのみこお ゐたりうむ
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代嗣の尊は クニサツチ
サキリの道を 受けざれば サツチに治む
八御子尊 各々御子を 五人生む
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■代嗣/節継ぎ (よつぎ)
「治めを継ぐ者」 の意です。“治め” にも
家の治め、国の治め など
さまざまなレベルがありますが、ここでは 国家の治め
をいいます。
辞書は【世嗣・世継】と宛てますが、原意を考慮して本講座では
“代嗣” の宛字を採用しています。竹の節と節の間を ヨ(節)
といい、
「囲み・収まり・治め・区間」 などを表し、ヨ(代)もこれが原義です。
“節” をヨと読める人は少ないため、かわりに “代”
を用いています。
なお、辞書は “節” を “世”
と同源と説いていますが、これには同意
できません。“世” は 「下・低・地」 が原意で、ヨ(夜)
と同源です。
■尊/上 (かみ)
「上・上の者」 が原義で、この場合は 「君」
と同じです。
■クニサツチ (▽国割治)
キツヲサネ+アミヤシナウの11尊を継いで、八国の君となった8御子の総称です。
クニサツチの語義は “国割治”
で、一国を複数の地方に分割して治めるシステムを
敷いた君、つまり 「連邦国家制度を敷いた君」
をいうのではないかと考えてます。
日本書紀には “国狭槌尊”
と記されます。
■サキリの道 (さきりのみち)
これはサツチとは逆に、国を分割しないで統治するシステムをいうものと
考えます。サキリ は今に言う “すっきり・すっかり”
の変態と見てます。
“すっきり・すっかり”
を辞書で調べると、
「すべて・まるっきり・くまなく・ことごとく」
などと説明されています。
■サツチ (▽割治)
クニサツチのところで書きましたが、
「分割統治・連邦制」 を意味すると考えてます。
【概意】
八国の治めを継ぐ君はクニサツチであった。
彼らは一国をまるごと治める道を受け継がず、連邦制を敷いて治める。
この八御子の君は それぞれ五人の御子を生む。
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やものよつきは とよくんぬ きみとみたみと たみもみつ
わざわけをさむ みくたりの かみはもふその みこありて
あめなるみちは めもあらす みつよをさまる
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八方の代嗣は トヨクンヌ 君臣民と 民も三つ
業分け治む 三件の 尊は 百二十の 御子ありて
陽陰和る道は 女も生らず 三代納まる
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■トヨクンヌ (▽響国主)
“トヨクニヌシ”
の簡略で、クニサツチを継いで、八国の君となった
8御子の総称です。日本書紀には “豊国主尊・豊斟渟尊・豊雲野神”
などと記されます。
トヨ(▽響)は トヨム/ドヨム(響む)の名詞形で、
「八方に響き渡るさま」 を表し、この場合は
「響きの発信源・中心」 を意味します。
したがってトヨクニ(▽響国)は ナカクニ(中国)の同義語であり、連邦制における
「中心の国・中央政府の国」 をいうものです。
ですから トヨクンヌ/トヨクニヌシは
「中央政府国の主」 という意です。
■民も三つ (たみもみつ)
さらに民は、農人・工人(たくみ)・商人(あきど)
の3つに分けたという意味です。
八国のクニサツチは人の従事すべき業を3つに分け、それに伴って
自分の5人の子を 君・臣・民 の3つの身分に分けました。
そうして八国の君となったのが トヨクンヌ だということです。
クニトコタチの 八下り子 何クニサツチ 八方主となりて
トホカミ ヱヒタメの 国に生む子は 三くだりの 君・臣・民ぞ 〈ホ18-2〉
日本を治めるクニサツチの、5人の御子の内の3人については
ホツマツタエで言及されています。
ミナカヌシ─8尊─11尊─クニサツチ┬トヨクンヌ (君) │ ├ハコクニ (臣1:ヒタカミ国を建国する) │ └ウケモチ (臣2:代々農業開発大臣となる)
・トコヨ尊 木の実
東に 植えて生む ハコクニの尊
ヒタカミの タカマに纏る ミナカヌシ 〈ホ2-3〉
・クニサツチ 生むウケモチの 八代の孫 今のカダなり 〈ホ15ー4〉
■陽陰和る道 (あめなるみち)
これは根源神アメノミヲヤが創った
あの世とこの世を貫く根本法則で、
万物万象は
陽と陰の結合と分離によって生成・消滅するというものです。
またこの道により 万物は 生 → 盛 → 熟 → 滅
の循環を繰り返します。
今日では 陰陽和合の法
と呼ばれています。
ここではシンプルに 「人が地に生まれ来る仕組み」
と考えていいでしょう。
■女も生らず (めもあらず)
当時の陽陰和る道 (人が地に生まれ来る仕組み)
は男女を分けず、
生まれ来る人間はみな男女両性であったということです。
日本書紀はこれを 独神(ひとりがみ)
と呼んでいます。
■三代納まる (みつよをさまる)
“三代“ とは クニトコタチ (ミナカヌシ+8尊+11尊)
の時代と、
クニサツチの時代と、トヨクンヌの時代をいいます。
“納まる” は ここでは
「結ぶ・締まる・閉まる・終わる」 などの意です。
この後、陽陰和る道 (人が地に生まれ来る仕組み) に変化が訪れます。
【概意】
八方の国の治めはトヨクンヌが継ぐ。先代のクニサツチにより、
人の業が3つに分かれ、5人の御子は 君・臣・民 の3件の身分に分れた。
3階級を治める尊 (=トヨクンヌ) には120人の御子があった。
<当時の> 陽陰和る道は女を生むことなく、3つの時代は終了する。
本日は以上です。それではまた!