1961年 (昭和36年) 11月24日 金曜   前の記事 目次 次の記事
 ライヴ演奏:タワー・ボールルーム/ワラジー

 

これはワラジー (Wallasey) のニュー・ブライトン (New Brighton) にあるタワー・ボールルーム (Tower Ballroom) へのビートルズの2度目の出演であった。彼らはこの日、カスバ・コーヒー・クラブ (Casbah Coffee Club) での演奏を終えてからこの会場に登場している。

これは「オペレーション・ビッグ・ビート II (Operation Big Beat II)」と名付けられ、11月10日に行われたイベントの第2弾であり、リヴァプールの人気ビート・グループを一堂に会するという企画であった。これを主催したのはプロモーターのサム・リーチ (Sam Leach) で、ビートルズは1960年代の初期に、彼の主催する数多くのイベントに出演している。

タワー・ボールルームはニュー・ブライトン遊歩道にあり、5000人の収容能力があった。この日はエミル・フォード (Emile Ford) とデイヴィー・ジョーンズ (Davy Jones) の出演というサプライズがあった。2人はそれぞれイギリスとアメリカの歌手である。デイヴィー・ジョーンズはステージでビートルズと2曲を共演し、フォードはロリー・ストーム&ザ・ハリーケーンズ (Rory Storm & The Hurricanes) と共演した。

ニュー・ブライトン・タワー (New Brighten Tower) は1900年にオープンし、567フィートのその高さはブラック・プール・タワー (Blackpool Tower) のそれを凌いだ。1000トンの鉄格子展望タワーはウィラル半島 (Wirral Peninsula) を見下ろし、完成時には英国随一の高層建築物であった。

だがその運命は多難であった。第一次大戦中は閉鎖されていたが、その間に腐食が進み安全上の問題から再オープンは断念され、1919年~1921年の間に解体された。

しかしタワーの土台部分の建物にあったボールルームは、50年近くに渡って利用されたが、1969年に火災により倒壊している。その跡地はリバー・ビュー・パーク (River View Park) として再開発されている。
  

 

ビートルズはタワー・ボールルームに27回出演している。

1961年: 11月10日24日12月1日・8日・15日・26日
1962年: 1月12日・19日・26日、2月15日・16日・233月2日
4月6日、6月21日・29日、7月13日・21日・27日、8月17日
9月14日・21日、10月12日、11月23日、12月1日・7日
1963年: 6月14日

  

  

前の記事 目次 次の記事
ライヴ演奏
キャバーン・クラブ (夜)
ライヴ演奏
キャバーン・クラブ (昼)