1960年 (昭和35年) 11月29日 火曜 | 前の記事 | 目次 | 次の記事 | |
ポールとピート、ハンブルグで逮捕 |
11月1日にビートルズのカイザーケラー
(Kaiserkeller)
出演契約は、オーナーのブルーノ・コシュミダー (Bruno
Koschmider)
によって破棄されたことを聞いて、ビートルズのメンバーは彼らの荷物をトップ・テン・クラブ
(Top Ten Club) の屋根裏部屋に移し始めた。
その頃彼らはバンビ映画館 (Bambi Kino) のスクリーン裏の部屋に住んでいたが、そこは後にジョンが「豚小屋」「トイレ並み」だったと語るような場所だった。ジョンとスチュアートはすでに引っ越しを終え、ポールとピートも後に続こうとしていた。すでにジョージは18歳未満であることを理由に11月21日、国外追放処分を受けている。
ポールとピートがバンビ映画館で自分の荷物をまとめていた時、そこは暗かった。そこには明かりがなかったので、やむなく彼らは物に火を付けた。何を燃やしたかについては、ボロ布、壁掛け、あるいは釘で吊るしたコンドームなど色々言われていてる。壁に少し燃え跡が残った以外のダメージはなかったし、火は湿った壁の上で自然に消えた。
しかしブルーノ・コシュミダーは怒って、ビートルズはその映画館に放火しようとしたと警察に通報する。
彼は警察に、僕らが彼の場所を焼き尽くそうとしていたと告げた。警察は「頼むから立ち去ってくれ。感謝してるよ。だけどドイツの家々を燃やして欲しくないんだ」と言った。ホントにおかしな話だよ。だってたとえ1ガロンの石油を持ってても、あの場所を燃やすことはできなかっと思うからさ。あそこは石で出来てたんだ。 | |
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ポール・マッカートニー |
ポールとピートは逮捕され、拘置所でその夜を過ごした後に釈放された。次の日、2人はドイツから追放される。
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