1963年 (昭和38年) 2月3日 日曜 | 前の記事 | 目次 | 次の記事 |
ライヴ演奏:キャバーン・クラブ (夜)/リヴァプール |
この日曜日の夜、キャバンでは『リズム&ブルース
マラソン』と題された8時間連続の耐久音楽ショーが開催された。
メイン出演者はビートルズ、他にはザ・フォーモスト
(The Fourmost)、キングサイズ・テイラー&ザ・ドミノス
(Kingsize Taylor & The Dominos)、ザ・ホリーズ (The
Hollies)、ザ・マージービーツ (The
Merseybeats)、ザ・ロード・ランナーズ (The
Roadrunners)、アール・プレストン&ザ・TTs (Earl Preston & The
TTs)、スウィンギング・ブルー・ジーンズ (Swinging Blue
Jeans)が出演した。キングサイズ・テイラーの出演時には、スウィンギング・シラ
(Swinging Cilla)[シラ・ブラック (Cilla Black) の当時の通称]
もステージに上った。
マージーのバンドはマンチェスターのそれより騒がしい傾向があった。彼らは強くてマッチョで不良少年のようなイメージだった。それに対してマンチェスターはきらびやかでけばけばしいイメージがあった。僕らは白のスーツを着たが、それは女をターゲットにしたためだった。クラブのオーナーは言ってた「もし女の客を呼び込むことができれば、男もついてくる。そしたらまた出演契約するよ。」 | |
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エリック・ヘイドック
(ザ・ホリーズ) |
みんなホリーズを「ビートルズに対するマンチェスターの解答」という風に言ってたが、僕は好きじゃなかった。比べられるのは気持ちが良くない、特にビートルズのような偉大なバンドと比べられるのはね。ぼくは都市どうしのライバル意識は感じていなかった。どちらの町にも偉大な演奏家やバンドはたくさんいたよ。 | |
グラハム・ナッシュ
(ザ・ホリーズ) |
[ザ・ロード・ランナーズの] マイク・ハート (Mike Hart) は異常に強力な声だった。だからある時彼が思いっきり歌った後、端に寄って吸入器を取り出してハー・ハーやるのを見るまでは、まさかぜんそく持ちだとは知らなかった。正しく息が吐けなかったら、歌は抑揚がなく弱々しくなるものだ。ぜんそくを持っていながらあんな風に歌えるなんて驚異的だ。 | |
ビリー・ハットン
(ザ・フォーモスト) |
これはビートルズの122回目のイブニングショーで、ランチタイムショーを加えると276回目のキャバーン出演だった。
ビートルズのキャバーン・クラブへの正確な出演回数は判っていないが、1961年2月9日から1963年8月3日までの期間に、少なくともランチタイムショーで155回、イブニングショーで125回の演奏を行っている。
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ライヴ演奏 ゴーモン・シネマ |
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