1962年 (昭和37年) 4月5日 木曜   前の記事 目次 次の記事
 ライヴ演奏:キャバーン・クラブ (夜)/リヴァプール ファン感謝ナイト

  
これは彼らの67回目のキャバーンのイブニングショーへの出演だった。彼らの他にはザ・フォー・ジェイズ (The Four Jays 後の The Fourmost) が出演している。
  

それはキャバーンで経験した最も充実した夜の一つだった。楽しかったよ。それはビートルズ・ファンクラブの夕べで、バンドはビートルズとザ・フォー・ジェイズの2つだけだった。フリーダ・ケリー (Freda Kelly) がビートルズにどのバンドがいいかと事前に尋ねて、彼らが選んだのが僕らだったんだ。僕はビートルズと『Mama Don't Allow』を共演したのを覚えてる。ポールはピアノ、ジョンはギター、僕もギター、ドラマーはリンゴ [原文のまま] とデイヴ・ラヴレイディ (Dave Lovelady) の2人でやった。それからブライアン・オハラ (Brian O'Hara) は古いバイオリンを持ち出してきて、ジョージは古いトランペットを見つけてきて吹いていた。いいサウンドだったんだけど10分が限度のクソだったね。

 

ビリー・ハットン (ザ・フォー・ジェイズ)
「The Cavern」スペンサー・レイ

  
このイベントはビートルズのリヴァプール・ファンクラブが準備したもので、この夜彼らは2セットの演奏を行った。1セット目はレザーのジャケットとズボンの姿で演奏し、2セット目は新しいビーノ・ドーン (Beno Dorn) 製のスーツに着替えて演奏している。
  

1962年4月の木曜にブライアン・エプスタインはキャバーン・クラブを借り切った。それはビートルズのファン感謝デーのためで、ゲストにはザ・フォー・ジェイズが来た。スペシャルな夜だったので、彼らは僕も一緒に歌えと言ってきたが、僕は辞退した。その代わり [キャバーンのオーナー] レイ・マクフォールが彼らと2曲共演したよ。エルヴィスの『Can't Help Falling In Love』とヴィク・ダモン (Vic Damone) がレコーディングしたその映画のタイトル・ナンバー『Tender Is The Night』だ。ビートルズはバックで2,3のコードを弾いていただけが、観客はうやうやしく喝采したよ。彼はいい声を持ってたし、うまくやったよ。

 

ボブ・ウーラー (キャバーンDJ)
「The Cavern」スペンサー・レイ

  
ビートルズは『Pinwheel Twist』というオリジナル曲を演じている。これは3月22日に、アメリカから来たペピー&ザ・ニューヨーク・ツイスターズ (Peppy & The New York Twisters) とキャバーンのステージを分け合った時に書かれた曲であった。この時はポールがドラムを叩いた。一方ピートはステージ前のフロアでガールフレンドのキャシー (Kathy) とツイストを踊った。彼女は後にピートの妻になる。
  

あれはとても楽しかったよ。だけど彼らが知ってたあの1曲で止めとけばよかったね。2曲目は賢明な選択ではなかったよ。だけどどうして彼らが嫌と言えようか。僕はクラブのオーナーだったんだから。

 

レイ・マクフォール
「The Cavern」スペンサー・レイ

    

手配りの広告ビラ (写真入りはこの時が初)

  
ビートルズのキャバーン・クラブへの正確な出演回数は判っていない。しかし1961年2月9日から1963年8月3日までの期間に、少なくともランチタイムショーで155回、イブニングショーで125回の演奏を行っている。

  

  

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