1960年 (昭和35年) 4月23日 土曜 | 前の記事 | 目次 | 次の記事 | |
ライヴ演奏:フォックス&ハウンズ/バークシャー |
この日はジョンとポールの二人がバークシャーのカヴァーシャム
(Caversham, Berkshire) にあるフォックス・アンド・ハウンズ
(Fox and Hounds)
というパブで演奏した2日の内の1日目だった。この時ジョンとポールは『ナーク・ツインズ
(Nerk Twins)』という名で出演している。
このパブはポールのいとこのベット・ロビンズ (Bett
Robbins) とその夫マイク (Mike)
がオーナーで、マイクは以前はバトリンのレッドコート
(Butlins Redcoats)* として働いていた。
ジョンとポールは復活祭の休暇 (Easter holiday)
に1週間ここを訪れて、カウンターの後ろで働き、そして土・日曜には演奏した。
*英国のバトリン社が経営する休暇村の顧客係の通称。赤い上着がユニフォームであることから。
1950年の春、ジョンと僕はリーディング (Reading) で僕のいとこのベティ・ロビンズとその夫が経営している、フォックス・アンド・ハウンズというパブに行った。僕らはバーの後ろで働いた。僕らはヒッチハイクでそこまで行ったからいい思い出になった。週末にはそのパブでナーク・ツインズという名で演奏した。自分たちでポスターも作ったよ。 | |
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ポール・マッカートニー |
ナーク・ツインズの二人はアコースティック・ギターで演奏し、マイク無しで歌った。彼らは「世界は日の出を待っている
(The World Is Waiting For The Sunrise)
」でスタートした。1953年のレスポール (Les Paul)
とメアリー・フォード (Mary Ford)
のバージョンである。ほかは主にロックンロールとカントリー&ウェスタンの曲だった。
ベティの夫は僕のショービジネスへの興味をすごく刺激した。どんな風にショーをやるかについて、この時彼と話したことはとても建設的だった。彼は以前、バトリン
(Butlins)
でタレントコンテストを主催する演芸マネージャーをやっていて、ラジオ番組にも出ていた。
彼は僕らが最初に何を演奏するのか尋ねて、僕らは「ビー・バップ・ア・ルーラ (Be Bop A Lula) 」と答えた。彼は「それはよくない。ここはパブで土曜の夜だ。何かアップテンポで歌無しの曲で始めなけりゃいけない。他には何がやれる?」と言う。僕らは「うーん、The World Is Waiting For The Sunrise かな。僕がメロディ、ジョンがリズムをやる。」彼は言った「完璧だ。その後にビー・バップ・ア・ルーラだ。」 何年も後に僕らが自分たちのショーを構成を考える時、この時の彼のアドバイスを思い出したものさ。 |
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