1956年 (昭和31年) 6月18日 月曜   前の記事 目次 次の記事
 ポール 14歳の誕生日にトランペットをもらう


ジム・マッカートニーは、自分の音楽に対する興味が息子にも受け継がれることを願って、ポールの14歳の誕生日にトランペットを買い与えた。
  

親父が僕の14歳の誕生日にラッシュワース&ドレイパーズ (Rushworth & Draper's) という楽器店でトランペットを買ってくれて、とても気に入っていた。当時ヒーロー物語があったんだ。ハリー・ジェームス (Harry James) や、それから「金色のトランペットを持つ男」、1950年代にはエディ・カルバート (Eddie Calvert) をそう呼んだ。"チェリーピンク&アップル・ブラッサム・ホワイト"を演奏したイギリスの大スターだ。その手の人気レコードが当時たくさんあった。だからみんなトランペッターになりたかったんだ。

しばらくは一生懸命練習して"聖者の行進"を覚えた。それは今でもC調でなら吹けるよ。ぼくはC調と他2つのスケールを習得した。そしてこれを口に当てていると歌えないことに気がついた。そこで親父に「すごくいいギターがあるんだけど、それとトランペットを交換してもいい?」と聞いてみた。彼は承諾しなかった。でも僕はそのアコースティックギターと交換してしまったんだ。ゼニス (Framus Zenith) のやつだ。それは今でも持ってるよ。

 

ポール・マッカートニー
アンソロジー

  

  

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