狭穂姫命。沙本毘売之命。佐波遅比売。
ワカヤマトネコヒコ(９代開花天皇) の御子ヒコヰマスの娘。
サホヒコ、タニハチヌシ、サホヒコ等の兄弟。
イクメイリヒコ(11代垂仁天皇)
の１人目の内宮。ホンツワケの母。
兄のサホヒコに、垂仁天皇を殺すようにと秘刀を渡されるが、隠し得ず露見。
燃える稲城の中で、兄サホヒコともども終わる。
ワカヤマトネコヒコ┐ (開化天皇)├─ヒコヰマス─┬サホヒコ オケツ姫─────┘ │ ├サホ姫(垂仁1st内宮)─ホンツワケ │ ├タニハチヌシ────┬ヒハス姫[垂仁3rd内宮] │ ├ヌハタニイリ姫[垂仁典侍] │ ├マトノ姫[垂仁内侍] │ ├アサミニイリ姫[垂仁内侍] │ └タケノ姫姫 │ ├アフミ───────┬ヤサカフリイロネ姫[崇神内侍] │ └オオタンヤワケ │ ├カンホネ──────┬ヱ･トオコ姫[ヲウス妻] │ └ト･トオコ姫[ヲウス妻] │ └小俣王────────タエマクエハヤ
ミマキイリヒコ─┐
(崇神天皇) ├────イクメイリヒコ(垂仁天皇)
ミマキ姫────┘ ┃
┃
ヒコヰマス────────サホ姫[内宮1] ─────── (1)ホンツワケ
┃
ツヅキ県主タルネ───┬─カバヰツキ姫[内宮2] ──── (2)ヤマト姫
│ ┃
└─カクヤ姫[内侍] ┌ (3)ニシキイリヒコ
┃ ├ (4)ヤマトヲシロワケ(景行天皇)
タニハチヌシ─────┬─ヒハス姫[内宮3] ─────┼ (5)オオナカ姫
│ ┃ └ (6)ワカギニ
│ ┃
├─ヌハタニイリ姫[典侍]───┬ (7)ヌデシワケ
│ ┃ └ (8)イカタラシ姫
├─マトノ姫[内侍]
│ ┃ ┌ (9)イケハヤワケ
└─アサミニイリ姫[内侍]───┴(10)アサヅ姫
┃
オホクニサラズ──────カマハダトベ[内宮4] ────(11)イワツクワケ
┃
ヤマシロフチ───────カリハタトベ[??]─────┬(12)ミヲヤワケ
├(13)ヰイソタリヒコ
└(14)ヰタケワケ
滋賀県伊香郡木之本町川合、佐波加刀
(サワカト) 神社
『二年二月 サホ姫を 内宮に立つ 新都 移す纏向 珠城宮』35文
『十二月生む御子 ホンツワケ 得もの言わず』35文
『サホヒコが 后に問ふは "兄と夫 何れ篤きぞ"
后つひ "兄" と答ふに 誂うる』35文
『汝 色もて 仕ゆれど 色
衰いて 恵み去る あに永からん』35文
『"我と汝と 代踏まば 安き枕や 保たんぞ 君を弑せよ 我がため"
と 秘刀持て 授くとき』35文
『兄が心根 諌めおも 聞かぬを知れば サホ姫の 中子慄き 秘刀 せん方無くも 袖内に 隠し諌めの 六月』35文
『初日 皇 御幸して 来目高宮に 膝枕 后
"思えば この時" と 涙流るる 君の顔』35文
『君 夢覚めて 宣給ふは "いま我が夢に 色蛇 首に纏えて 騒の雨 面
濡らすは 何の清汚"』35文
『后
応えて 隠し得ず 臥し転びつつ あからさま』35文
『君の恵みも 背き得ず 告ぐれば兄を 滅ぼせり 告げざる時は 傾けん 恐れ悲しみ 血の涙』35文
『兄が誂え ここなりと 君が昼寝の 膝枕 もしや狂える 者あらば 偶に得る 功と』35文
『思えば涙 拭く袖に 溢れて御顔 潤せり 夢は必ず この応え 蛇はこれと』35文
『秘刀 出せば 皇 御言宣 近方にある ヤツナダを 召してサホヒコ 討たしむる』35文
『后 悲しみ "我たとひ 世にあるとても シム枯れて 何おもしろ"
と 御子抱き 否垣に入れば』35文
『御言宣 "后と御子を 出すべし"
と あれど出さず ヤツナダが 火攻めになせば 后まず 御子抱かせて 城を越え』35文
『君に申さく "兄が罪 逃れんために 我
入れど 共に罪ある ことを知る』35文
『たとひ罷れど 御恵みを 忘らで 後の 定めには タニハチウシの 姫をもがな』35文
『君が許しの ある時に 炎
熾りて 城 崩る 諸人更れば サホヒコと 后も罷る』35文
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