【原文カタカナ訳】      【語義考察】           【漢字読み下し】
 ハラミツツシムオヒノアヤ   はらみつつしむおひあや     孕み謹む帯の文
  
 フソヰスス モモヱフソヤホ  ふそゐすす ももふそや    二十五鈴      百枝二十八穂  

 トシサミト カシマノミヤノ  としさみと かしまのみやの    年サミト       カシマの宮の

 トリヒ ヲノコナケレハ  ひとりひめ をのこなけれは    一人姫       男の子なければ

 カシマキミ カトリノミヤニ  かしまきみ かとりのみやに    カシマ君      カトリの宮に

 ユキイタル フツヌシムカエ  ゆきいたる ふつぬしむかえ    行き到る      フツヌシ迎え

 トコトオヱ イリマスノチニ  とことおゑ いりますのちに    門言終え       入ります後に

 モノカタリ          ものかたり            物語り
  
       シロスコトクニ        しろすことくに              「知ろす如くに

 ヒヒメアリ ツキコナケレハ  ひめあり つきこなけれは    一姫あり       嗣子なければ

 カスカトノ アマノコヤネハ  かすかとの あまのこやねは    カスガ殿      アマノコヤネは
                                      <の子>

 ヨニヒイテ カスカノカミト  ひいて かすかのかみと    余に秀いて     カスガの尊と

 ナオタマフ ワレネカワクハ  たまふ われねかわくは    名を賜ふ      我 願わくは

 カンツキミ ハシカケナシテ  かんつきみ はしかけなして    上つ君       橋架けなして
                                (カトリ上君)

 タマワンヤ          たまわ            給わんや」
  
       フツヌシコタエ        ふつぬしこたえ              フツヌシ応え

 ワカオヰノ ワカヒコサキニ  わかおゐの わかひこさきに    「我が甥の     ワカヒコ先に

 ヲシカニテ サカムカヒシテ  をしかにて さかむかひして    御使にて      さか迎ひして
                                                 →11文

 アヒソメテ ソレヨリイマニ  あひそめて それよりいまに    会ひ初めて     それより今に

 ムツマシク イマソノキミノ  むつましく いまそのきみの    睦じく       今 その君の
                                            (カシマ君)

 コトナサハ ワレモモフケル  なさは われもふける    子となさば     我も儲ける
                                             (「儲く」の連体形)

 コノコトク ナカオナサント  このことく なかおなさと    子の如く      仲をなさん」と
 ヒタカミエ          ひたかみえ            ヒタカミへ
                                 (ツボ若宮)
  
       シカニコタエテ        しかこたえて              使に応えて
                                             (ことわって)

 カエリキキ トモニノホリテ  かえりきき とものほりて    帰りきき      共に上りて

 ナカクニノ カスカニイタリ  なかくにの かすかいたり    中国の       カスガに到り

 ソノチチノ ココトムスヒニ  そのちちの こことむすひに    その父の      ココトムスビに

 コヒウケテ          こひうけて            乞ひ受けて
  
       タカマニノホリ        たかまにのほり              タカマに上り
                                              (イセ)

 モロトモニ コレウカカエハ  もろともに これうかかえは    両共に       これ伺えば

 ミコトノリ ミユルシウケテ  みことのり みゆるしうけて    御言宣       御許し受けて
                                  (アマテル)

 オカムノチ フタキミカエル  おかむのち ふたきみかえる    拝む後       二君帰る

 モトツクニ          もとつくに            本つ国
 
       ココトムスヒハ        こことむすひは              ココトムスビは

 ウラナヒテ ヨキヒニチナミ  うらなひて よきちなみ    占ひて       吉き日に因み

 トトノヱテ コトホキオエテ  ととのゑて ことほきおえて    調えて       寿ぎ終えて

 ムツマシク コヤネハアメニ  むつましく こやねあめに    睦じく       コヤネは陽陰に
                               (「仕える」に掛かる )       (アマテル)

 ツカエマス          つかえます            仕えます
  
       イツシカヒメモ        いつしかひめも              いつしかも

 ハラムヨシ アメニツクレハ  はらむよし あめにつくれは    孕む由       陽陰に告ぐれば

 ミコトノリ コモリニコレオ  みことのり こもりこれお    御言宣       コモリにこれを

 トハシムル          とはしむる            訪はしむる
  
       ヒメキミアヒテ        ひめきみあひて              ヒメ君会ひて

 ミタネウム ミハタオコエハ  みたねうむ みはたこえは    御胤生む       御機を乞えば

 コモリタモ ミメノイロセニ  こもりたも みめいろせに    「コモリだも    御姫の愛背に
                                              (コヤネ)

 ナラヒキト          ならひと            習ひき」と
  
       ヒメハカエシテ        ひめかえして              姫は返して

 イトイナヤ イロセニトハハ  いといなや いろせにとはは    「いと異なや    愛背に問わば

 アチモマタ ヨソニトワント  あちまた よそにとわと    彼方もまた     "よそに問わんと

 オモフナリ ココロマヨエハ  おもふなり こころまよえは    思ふなり      心迷えば

 ヲシヱコフ          をしゑこふ            教え乞ふ"」
  
       ココニコモリノ        こここもりの              ここにコモリの

 ミタネフミ          みたねふみ            御胤文
  
       アメツチイマタ        あめつちいまた              天地いまだ

 ワカサルニ ウイノヒトイキ  わかさるに ういのひといき    分かざるに     初の一息

 マトカニテ ミツニアフラノ  まとかにて みつあふらの    まどかにて     水に油の
                                  (まるで・恰も)

 メヲワカレ ヲマツノホリテ  めをわかれ まつのほりて    陰陽分かれ      陽まず上りて

 アメトナリ メハノチクタリ  あめなり のちくたり    天となり      陰は後下り
                                 (空間・気)

 クニトロノ ハニミツワケテ  くにとろの はにみつわけて    地泥の       埴・水 分けて

 ハニハヤマ ミツハウミナリ  はにはやま みつはうみなり    埴は山       水は海 成り
  
  

 ノウツホ カセトウコキテ  をのうつほ かせうこきて    陽の空       風と動きて  

 ホトハケル ヲセノムナモト  はける をせのむなもと    火と化ける     背の宗元

 ヒトマロメ アチカクメクリ  まろめ ちかくめくり    日と丸め      天近く回り
                                            (赤道)

 ヲニクハル          くはる            陽に配る
                            <日潤を> (空火風)
  
       イモノミナモト        いものみなもと              妹の陰元
          [ミナカミ]            [みなかみ]                 [陰上]

 ツキトコル ハニチカキユエ  つきこる にちかきゆえ    月と凝る      地に近き故
                                             (白道)

 メニクハリ          にくはり            陰に配り
                             <夜潤を> (水埴)
  
       ウツホカセホト        うつほかせと              空・風・火と

 ミツハニノ ヰツマシワリテ  みつはにの ゐつましわりて    水・埴の       五つ交わりて

 ヒトトナル ノチハイモヲセ  ひとなる のちいもをせ    人となる      後は妹背
                                 (ミナカヌシ)

 トツキウム          とつきうむ            とつぎ生む
  
       ヲハハニムカヒ        むかひ              男は地に向ひ
                                              (正常位)

 トツクトキ カリノナミ  とつくとき かりのししなみ    とつぐ時      カリの精波

 ホネアフラ          ほねあふら            髄油
  
       メハアニムカヒ        にむかい              女は天に向い

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 マシワリノ カネノニシナキ  ましわりの かねのにしなき    交りの       適の和霊 熟ぎ
 
 [異文]
 
 マシワリノ ヨカネノニチカ  ましわりの よかねのにちか     交りの       好適の和霊が
 
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 トワタナス          とわたなす            迸たなす
  
       チチノカリナミ        ちちのかりなみ              父のカリ波
                                           =カリの精波

 タマシマエ シハスルトキニ  たましまえ しはするときに    玉島へ       締する時に

 チナミアヒ          ちなみあひ            因み合ひ
                                 [霊・波]
  
        ヒルハウエニ        ひるうえに              昼は "和" 上に
                                            昼は和霊が優勢に

 ヒタノホリ ヨルハウエニ  ひたのほり よるうえに    左上り       夜は "精" 上に
                                            夜は精波が優勢に

 ミキクタリ          みきくたり            右下り
  
       アスフタメクリ        あすふためくり              翌日二回り

 ミメクリト ミソカニハミソ  めくりと みそかにはみそ    三回りと      三十日には三十

 ミソヒフミ ミカリユルム  みそひふみ みたりゆるむ    三十一・二・三    三日弛り緩む
                                  (2月1・2・3日)

 タラムトテ ハハノツツシミ  たらむとて ははつつしみ    "タラム" とて    母の謹み
  
  
 ヲノイキス ヨロミチムヤソ  いきす よろみちむやそ    男のイキス     万三千六百八十  
                                             (13,680)

 メノイキス ヨロミチモヤム  のいきす よろみちもやむ    女のイキス     万三千百八六
                                             (13,186)
  

 ミタネヱテ ハハニマスイキ  みたねて ははにますいき    御胤得て       母に増す息

 ミモムソノ アスハナモフソ  みもむその あすなもふそ    三百六十の     翌日は七百二十
                                 (※女児の場合は347)       (720)
                                 
 ミカチヤソ ミソカヨロヤモ  ちやそ みそかよろやも    三日 千八十     三十日 万八百
                                    (1,080)         (10,800)

 ミソヤカニ ヨロミチムヤソ  みそやかに よろみちむやそ    三十八日に     万三千六百八十
                                  (2月8日)         (13,680)

 モトトマシ フヨロムチヤモ  もとまし ふよろむちやも    元と増        二万六千八百
                                   (元+増)        (13,186+13,680=)      

 ヨソムタヒ マシトトマリテ  よそむたひ ましととまりて    四十六度      増し止まりて
                                  (26,846)
                                  26,866では?
  

 ミメクリハ フツキイタレハ  みめくりは つきいたれは    回転りは      二月至れば
                               <胞衣の>             満つれば

 ミカハシリ シワサラル  はしり しわさらきる    三日走り       皺 さらに切る
                                (先のタラムを挽回)    (卵割)

 キサラトテ ハハノツツシミ  きさらとて ははつつしみ    "キサラ" とて    母の謹み
                                 (キサラギ)
  
 ムソヨカハ ムソヨメクリニ  むそよは むそよめくりに    六十四日は     六十四回りに
                                  (3月4日)

 キワマリテ ミメクリスヘテ  きわまりて みめくりすへて    極まりて      回転りすべて

 チヤソナリ ツイニタネナル  ちやそなり ついたねなる    千八十なり     ついに種成る
                                   (計算上は2,080)
  
  
 オノコロノ ヱナノヘソノヲ  おのころの ゑなへそのを    オノコロの     胞衣臍の緒
                                 御本尊(胎芽)の

 カワクルマ ヤヤシシオモリ  かわくるま ややししもり    河車        弥々肉を盛り

 メクリヘル          めくりへる            回り減る
  
       アスムソミタヒ        あすむそみたひ              翌六十三度

 ツキムソフ オソリメクリテ  つきむそふ おそりめくりて    次六十二       遅り回りて
       [ホソリ]            [ほそり]                  [細り]

 ミツキニハ ミソコトナレハ  つきには みそこなれは    三月には      三十九となれば
                                    (89日目)

 ミカヤスム ミトリハナナリ  やすむ みとりはななり    三日休む       充り 成り

 ヤヨイサム ヤヨモツツシミ  やよいさむ やよつつしみ    弥 勇む       弥も謹み
                               いよいよ成長する    いよいよ謹しめ
                                                  (ヤヨイ)
  
 ヨツキニハ コノミモ  つきには このみうるうも    四月には      熟み潤うも
                                               (ウツキ)

 ツツシミヨ          つつしみよ            謹みよ
                                 (命令形)
  
       ヰツキハモトノ        つきはもとの              五月は元の
                                           (127日目:5月7日)

 ヒトメクリ イハフヨロムチ  ひとめくり いはふよろむち    一回り       祝(ふ/二)万六千
                                           (「祝ふ」+「二万六千」)

 ヤモヨソム ハラオヒノヰモ  やもよそむ はらおひゐも    八百四十六     孕帯の妹
                                 (イキスの数:26,846)  (サツサ孕帯)

 ツツシミヨ          つつしみよ            謹みよ
                                 (命令形)
  
       アモトニマネク        あもとまねく              陽元に招く  
                                            (=日)

 アラミタマ ツキノニコタマ  あらみたま つきにこたま    荒神霊       月の和霊

 タラノホト ミツマシハリテ  たらのほと ましはりて    父母の霊と     三つ交わりて

 ココロイキ ナリテミツカフ  こころいき なりみつかふ    心意気       成りて瑞通ふ
                                               人の本質が通う
 ツユアフレ          つゆあふれ            あふれ
                                 (羊水の増加)
  
       ムツキイタレハ        つきいたれは              六月至れば

 カワクユエ ホソノヲクタニ  かわくゆえ ほそのをくたに    乾く故       臍の緒管に
                                 (ミナツキ)

 チシルカフ          ちしるかふ            霊汁通ふ
                                  (血液)
  
       ナツキチオニテ        つきて              七月 血を煮て

 ヰイロハニ コレクラワタト  ゐいろはに これくらわたと    五色埴       これ臓・腑と  

 アフミナス ココモツツシミ  あふみなす ここつつしみ    アフミなす     ここも謹み
                                 (アフミツキ)
  

 ヤツキニテ ソミハナリハノ  つきにて そみはなりはの    八月にて      十三端成生の
                                          13部位の身体形成の

 ハナルトキ ハハノツツシミ  はなるとき ははのつつしみ    果なる時      母の謹み
                                 完成する時
                                  (ハツキ)

 コレナルソ          これなるそ            これなるぞ
  
  
       ハハハウツホネ        ははうつほね              "ハハ" は空音
                                             (母)    

 マタタタハ ルノソラネオ  またたたは はるのそらねお    また"タタ" は    春の空廻を
                                            陽気の巡り

 ハニアミテ イクニレハ  あみて いたくたれは    地に編みて     慈くに足れば
                                (陰・自身)   <生み>  慈しんで足らすので

 タタトイフ          たたといふ            "タタ" と言ふ
  
       カカハアキノネ        かかあき              "カカ" は秋の音
                                                (成熟の音)

 イツクシニ カカケアカセル  いつくしに かかけあかせる    慈しに       掲げあかせる
                                             (「あかす」の連体形)
                                            育成して至らす

 ココロサシ          こころさし            心指し
                                本質的な性向を言う
  
       チチチテトノ        ちちはちてとの              父は "チ・テ・ト" の
                                             (チチ・テテ・トト)

 ヲシテナリ          をしてなり            ヲシテなり
  
       チチハハアメオ        ちちははあめお              父母 天を
                                              (陽)

 ハニアミテ ツラナルミヤヒ  あみて つらなるみやひ    地に編みて     連なるミヤビ
                                  (陰)          情け結びて

 テテタタヨ          ててたたよ            "テテ・タタ" よ
                           <子を結び育てる>
  
       チキリシタシム        ちきりしたしむ              契り親しむ

 トトカカソ          ととかかそ            "トト・カカ" ぞ
  
  
       コツキミメコヱ        つきみめこゑ              九月 見目・声

 ソナワリテ トツキクライシ  そなわりて とつきくらいし    備わりて      十月 座位し

 ソフツキハ ツキミチウマル  そふつきは つきみちうまる    十二月は      月満ち生まる

 ミタネコレナリ        みたねこれなり          御胤これなり
  
    
 オリシモニ ヒメノナケキハ  おりしもに ひめなけきは    折しもに      ヒメの嘆きは

 コオモフ カセノトモシヒ  をもふ かせともしひ    子を重ふ      風の灯し火
                                            (揺れ動く心)
  

 タマコツム ヤスキヒモナク  たまこつむ やすきなく    「保籠積む      安き日もなく
                                保籠は次第に嵩ばり

 ミツオコヒ アルハスオコヒ  みつこひ あるおこひ    水を乞ひ      或は酢を乞ひ

 ムナサワキ ツラニノホセハ  むなさわき つらのほせは    胸騒ぎ       面に上せば

 ヱタヒヱテ ヒメモスナヤミ  ゑたひゑて ひめもすなやみ    手足冷えて      ひめもす萎やみ

 ミケタヘス ムネノイタミヤ  みけたへ むねいたみや    食たべず       胸の痛みや

 メノクラミ タマニヨキヒハ  くらみ たまよきは    目の暗み      たまに良き日は

 マメヒラフ          まめひらふ            豆拾ふ
  
       コノイタワリモ        このいたわりも              この労りも

 ツツシミテ ヨキトシノヘト  つつしみて よきとしのへと    謹みて       良きと忍べど

 イマワカミ イキスヒトトキ  いまわかみ いきすひととき    今 我が身      イキス一時
                                               (2時間)

 ヨソシホト タラヌヤマフノ  よそほと たらやまふの    四十枝ほど     足らぬ 病ふの

 カナシサヤ          かなしさや            悲しさや」
 
       コモリハヒメノ        こもりひめの              コモリはヒメの

 イキスミテ チハラオナテテ  いきすて ちはらなてて    イキス診て      幸腹を撫でて

 ヱミスカホ イキスタラヌハ  ゑみすかほ いきすたらぬは    笑みす顔      「イキス足らぬは

 ヒメミコヨ コレトノキミノ  ひめみこよ これとのきみの    姫子よ」      これ殿君の
                                             (コヤネ)
 トコカタリ          とこかたり            常語り
    
       ワレヒメミコオ        われひめみこお              我 姫子を

 マフケラン タチカラワコオ  まふけらん たちからわこお    儲けらん      タチカラ分子を

 マネカンナ ワカヨロコヒノ  まねか わかよろこひの    招かんな      我が喜びの

 カトヒラキ シカハモフケノ  かとひらき しかもふけの    門開き       其方は儲けの
                                            それは恵みの

 ムネノハナ          むねのはな            胸の花
                                  (前)
                                       <花の後の>
       ミナルヲノコハ        なるをのこは              実なる男の子は

 ヒノミタマ マツコモリクノ  ひのみたま まつこもりくの    日の神霊      まず籠りくの

 ミハシラニ ムカヒタニヰテ  みはしらに むかひたて    実柱に       向かひ手に居て

 メオマネキ ヲマツメクリテ  まねき まつめくりて    陰を招き      陽まず恵りて
                                (月神霊)       (日神霊)

 メオツツム メカセハマリテ  めおつつむ めかせはまりて    陰を包む      陰が狭まりて

 ハヱイツル ハナクキハシチ  はゑいつる はなくきしち    生え出づる     放茎はシヂ
       [ネノハナクキカ]        [ねのはなくきか]              [根の放茎が]

 ヲノハシメ ヲノコウムナリ  をのはしめ をのこうむなり    男の初め      男の子生むなり
  
  
 メノコニハ メノメヨリウク  めのこには よりうく    女の子には     女の目より受く
                                             (母)

 ツキミタマ ミヤオウルホシ  つきみたま みやうるほし    月神霊       宮を潤し
                                           (子宮)

 ソムキヰテ ノチウクルヒノ  そむきて のちうくるの    背き居て      後受くる日の
                                 胎芽から離れ居て         (日の神霊との)

 マシワリハ メマツメクリテ  ましわりは まつめくりて    交わりは      陰まず恵りて
                                  関わりは

 ヲオツツム ヲハシチナラス  おつつむ をはしちなら    陽を包む      陽はシヂ成らず
       [ヲハオトロイテ]        [をはおとろいて]               [陽は衰いて]
 タマシマカ ウチニツホミテ  たましまか うちつほみて    玉島が       内に窄みて
 [ミノハナモ]           [みのはなも]            [身の端も]

 メノハシメ メノコウムナリ  めのはしめ めのこうむなり    女の初め      女の子生むなり
  
  
 メハツキノ オソクメクレハ  つきの おそくめくれは    女は月の      遅く回れば
                                          (天体の月の運行) →ミ6文

 ヒヒノマシ ミモヨソナツツ  ひひまし みもよそなつつ    日々の増し     三百四十七ずつ
                               <イキスの>

 フソコカハ ヨロチムソミノ  ふそこは よろちむそみの    二十九日は     万千六十三の

 ミソカニハ ヒトツモトリテ  みそかには ひとつもとりて    三十日には     一つ戻りて

 ミソヒヨリ ミソミカマテモ  みそひより みそみまても    三十一より     三十三日までも

 ミカノウチ ヒニソコモトリ  うち そこもとり    三日の内      日に十九戻り

 ミソヨカモ ヒトモトリシテ  みそよかも ひともとりて    三十四日も     一戻りして

 サツメヘリ          さつめへり            五十九減り
                                 (1+(19×3)+1=59)
                                  (11,063−59=11,004)
  
       ミソヰカヨリソ        みそゐかよりそ              三十五日よりぞ

 ヒヒノマシ ミモヨソナナリ  ひひのまし みもよそななり    日々の増し     三百四十七なり

 ヨソカニハ モトマシトモニ  よそかには もとましともに    四十日には     元・増し 共に
                              (11,004+347×6=13,086) (13,186+13,086)

 フヨロムチ ミモナソフニテ  ふよろむち みもなそふにて    二万六千      三百七十二にて
                                            (=26,272)

 ミチキワム ヱナノメクリモ  みちきわむ ゑなめくりも    満ち極む      胞衣の回りも

 ナソラエテ ヤカテウマレン  なそらえて やかてうまれ    準えて       やがて生れん
                                 これに準じ
  
  
 ヲヲンカミ コソムツキマス  ををんかみ こそむつきます    大御神       九十六月座す
                                      <胞衣の内に>

 コノコヤネ モモツキマセリ  このこやね ももつきませ    このコヤネ     百月座せり

 タチカラヲ ミソムツキマス  たちからを みそむつきます    タチカラヲ     三十六月座す

 サルタヒコ ソムトシオレト  さるたひこ そむとしおれと    サルタヒコ     十六年居れど

 コレハマレ          これまれ            これは稀れ
  
       ヲノコハトシニ        をのことしに              男の子は年に

 メハトツキ イキスヨケレハ  とつき いきすよけれは    女は十月      イキス好ければ

 ウムモヤスキソ        うむやすきそ          生むも安きぞ

  
  
 マタノトヒ タミハコサワニ  またとひ たみこさわに    またの問ひ     「民は子多に

 カミトノノ コナキハイカン  かみとのの こなきいかん    ・殿の       子無きは如何ん」

 コモリマタ          こもりまた            コモリまた
       セオリツヒメノ        せおりつひめの              セオリツ姫の

 ツツシミニ タミノナスワサ  つつしみに たみのなすわさ    謹みに       民の為す業
                                 心遣いに

 ミオクタキ ハタラクトテモ  くたき はたらくとても    身を砕き      働くとても

 ココロムク アフラサカンニ  こころむく あふらさかんに    心向く        油 盛んに
                                          (命の油)

 コオウルソ          うるそ            子を得るぞ
  
       クニカミナトハ        くにかみなとは              国守などは

 タミノタメ ココロツクシテ  たみのため こころつくして    民のため      心尽して

 アフラヘリ コタネマレナリ  あふらへり こたねまれなり    油減り        子種まれなり
  
  

 タカキミハ シモカウラヤミ  たかきは しもうらやみ    高き身は      下が羨み

 カナハネハ オキテオウラミ  かなはは おきてうらみ    叶はねば      掟を恨み
                              <下は>

 キミソシル コレモアタナリ  きみそしる これあたなり    君 謗る       これも仇なり
  
  
 ウチミヤノ アオメノイフリ  うちみやの あおめいふり    内宮の       青侍のいぶり  

 ケオサマス ソハノコトシロ  さます そはことしろ    気を冷ます     傍のコトシロ
                               <君の>

 マメナレハ コレオサムメカ  まめなれは これさむめか    忠なれば      これを下侍が

 ウラムナリ          うらむなり            恨むなり
  
       キミカメクミモ        きみかめくみも              君が恵みも

 ツイワスレ ウラミネタムノ  ついわすれ うらみねたむの    つい忘れ      恨み妬むの

 ニハサクラ サカスハシレヨ  にはさくら さかしれよ    庭桜        咲かずば知れよ
                                         自分の花が咲かないなら気づけよ
                                         =君の子を生めないなら気づけよ
 ヨロタミノ ウラメンメトノ  よろたみの うらめめとの    万民の       恨めん侍殿
                                        (「恨む」の連体形
                                              「恨める」の音便)
 
 ヨロサクラ アメニウヱテソ  よろさくら あめうゑてそ    万桜        に植えてぞ

 オロカメカ ネタムイソラノ  おろかめか ねたむいそらの    愚か女が      妬むイソラの
                                  愚か女の      妬みが変じたイソラの

 カナツヱニ コタネウタレテ  かなつゑに こたねうたて    金杖に       子種打たれて

 ナカレユク アルハカタワト  なかれゆく あるかたわと    流れゆく      或は片端と

 ナスイソラ          なすいそら            なすイソラ
   
       ネタムソノイキ        ねたむそのいき              妬むその   

 ヒヨロミチ ムレテウロコノ  ひよろみち むれうろこの    一万三千      群れて鱗の
                               (通常男子:13,680回)
                               (通常女子:13,186回)

 オロチナス          おろちなす            愚霊成す
  
       タマシマノヒマ        たましまのひま              玉島の隙

 ウカカヒテ コツホニイリテ  うかかひて こつほいりて    窺ひて       子壺に入りて

 ハラミコオ カミクタクユエ  はらみこお かみくたくゆえ    孕み子を      噛み砕く故

 タネナラス カタワウムナリ  たねなら かたわうむなり    種成らず       片端生むなり
  
  

 マツシキハ オヨハヌトミオ  まつしきは およはとみお    貧しきは      及ばぬ富を

 ウラヤミテ ウラミノアタニ  うらやみて うらみあたに    羨みて       恨みの仇に
                                         その怨念が化けるイソラ

 タネホロフ          たねほろふ            種滅ぶ
  
       ヒトオネタメハ        ひとねためは              人を妬めば

 ヒニミタヒ ホノホクラヒテ  みたひ ほのほくらひて    日に三度      炎 食らひて

 ミモヤスル ネタムネタマル  やする ねたむねたま    身も痩する     妬む妬まる

 ミナトカソ          みなとかそ            みな咎ぞ
  
       タトエハハヘル        たとえはへる              喩えば侍る

 アオメタチ ヰイロノハナソ  あおめたち ゐいろはなそ    青侍達       五色の花ぞ

 ソノキミノ ココロアオキハ  そのきみの こころあおきは    その君の      心青きは
                                              心が青なら

 アオニメテ キナルハハナノ  あおめて なるははなの    青に愛で      黄なるば花の
                                 青い花に寄り

 キオメテシ アカキハハナノ  きおめて あかきははなの    黄を愛でし     赤きは花の

 アカニメテ シロキハハナノ  あかにめて しろきははなの    赤に愛で      白きは花の

 シロニメテ クロキハハナノ  しろにめて くろきははなの    白に愛で      黒きは花の

 クロニメス オナシココロニ  くろめす おなしこころに    黒に愛す      同じ心に

 アイモトム          あいもとむ            合い求む
  
       キミノココロト        きみのこころと              君の心と

 ワカハナト アフヤアワヌヤ  わかはなと あふあわや    我が花と      合ふや合わぬや

 アエシラス          あえしら            敢え知らず
                                  知り得ない
    
       テレハウラムナ        てれはうらむ              てれば恨むな

 アケラルモ ヱモヘモヨラス  あけらるも よらす    厭けらるも     上も辺も寄らず
                                   もし避けられても    それることなく一途に

 モトムナリ          もとむなり            求むなり
                                  仕えるべし
  
       テレハメストモ        てれはめすとも              てれば召すとも
                                                     もし召されても

 イクタヒモ オソレテノチハ  いくたひも おそれのちは    幾度も       畏れて後は
                             <その寵を>            畏みて

 ウラミナシ ツツシミハコレ  うらみなし つつしみこれ    恨み無し       謹みはこれ
  
  
 モロヒメラ マサニシルヘシ  もろひめ まさしるへし    諸姫ら       真に知るべし

 イロノハナ ヒトタヒメテテ  いろはな ひとたひめてて    色の花       ひとたび愛でて

 ハヤチレハ チリトステラレ  はやちれは ちりすてられ    早や散れば     塵と捨てられ

 ヨソノハナ メストキハソノ  よそのはな めすときその    よその花      召す時はその

 ハナサカリ          はなさかり            花盛り
    
       ツラツラオモエ        つらつらおもえ              つらつら思え

 ミノハナモ ヒトモウツレハ  みのはなも ひとうつれは    '満の花も      人も' 移れば
                                                 時が移ろえば早晩

 チルハナソ タレサシウラム  ちるはなそ たれさしうらむ    散る花ぞ      誰 指し恨む

 ヒトモナシ          ひともなし            人も無し
  
       モシアヤマレハ        もしあやまれは              もし誤れば

 タネタチテ ミトカメアレト  たねたちて みとかめあれと    種 絶ちて      己咎めあれど
                               怨念の変化「イソラ」により          →17文
                                他人の子種を絶ってしまい

 ソノヒトハ マタタチモタス  そのひとは またたちもた    その人は      まだ太刀持たず
                               子種を絶たれた被害者は

 ツヱウタス ヒトウチコロス  つゑうたす ひとうちころす    杖打たず       他人打ち殺す

 ユエモナシ          ゆえなし            故も無し
  
       メハヒトミチニ        ひとみちに              女は一途に

 オモエトモ ネタミワツラフ  おもえとも ねたみわつらふ    思えども      妬み煩ふ

 ムネノホカ オロチトナリテ  むねのほか おろちなりて    胸の火が      愚霊と成りて

 コタネカム サワリノソカン  こたねかむ さわりのそか    子種噛む       障り除かん
                                         <その>

 ヨツキフミ          よつきふみ            代嗣文
  
       ツツシムアヤノ        つつしむあやの              謹む綾の

 ハナトハナ ウテハチルナリ  はなとはな うてちるなり    花と花       打てば散るなり
                                            ぶつかれば

 モロトモニ ツネニツツシミ  もろともに つねつつしみ    諸共に       常に謹み

 ナワスレソコレ        わすれこれ          な忘れそこれ
   
  
 ハラミコオ トヒウルタメノ  はらみこお とひうるための    孕み子を      訪ひ得るための
                              <コモリ>            訪い見る

 タヒヤトリ アルヒヒメカミ  たひやとり あるひひめかみ    旅宿り       ある日ヒメ尊

 マタノトヒ オシエノオヒハ  またとひ おしえのおひは    またの問ひ     「押えの帯は

 ワサアリヤ コモリコタエテ  わさありや こもりこたえて    技ありや」      コモリ答えて
  

 タマキネノ ヲシヱノオヒハ  たまきねの をしゑのおひは    タマキネの      教えの帯は

 ミミノハニ シナワキマエテ  みみのはに しなわきまえて    己々の生に     品 弁えて
                                     (成生)

 クニヲサム オヒハヰワミノ  くにをさむ おひゐわみの    地 治む       帯は五腑の
                                 (=埴)          (=五色埴)
  
 カタメナリ ヲハシタアワセ  かためなり したあわせ    固めなり      男は下合せ
                                           (陽は地に向い)

 メハウエソ          うえそ            女は上ぞ
                                (陰は天に向う)
   
       ハラミノオヒハ        はらみのおひは              孕みの帯は

 カツラキノ ヨツキヤシロニ  かつらきの よつきやしろに    桂来の       代嗣社に

 ミタネノル トキニアメヨリ  みたねのる ときあめより    御胤祈る       時により

 ニイトリノ ヒトハオツレハ  にいとりの ひとおつれは    丹斎鳥の      一羽落つれば

 アマツノリ コレハイフキノ  あまつのり これいふきの    天つ宣       これは気吹の
                                  天の告げ

 ナルモミチ ハケテカツラキ  なるもみち はけかつらき    成る紅葉      化けて桂来

 イトリヤマ          いとりやま            斎鳥山
  
       ハネサキミレハ        はねさきみれは              羽先見れば

 フソヨスチ カスソナワレト  ふそよすち かすそなわれと    二十四筋      数 備われど

 ツネアラス モロトリミレハ  つねあら もろとりみれは    常あらず       諸鳥見れば

 ソヰニサケ          そゐさけ            十五に割け
  
       ヒタカミニツル        ひたかみつる              ヒタカミに鶴

 タテマツル ハネサキミレハ  たてまつる はねさきみれは    奉る        羽先見れば

 フソヨナリ カレモロハネオ  ふそよなり かれもろはねお    二十四なり     故 諸羽を

 ヨリタタシ ヲツルオタテニ  よりたたし つるおたてに    撚り直し      雄鶴を経に
                                           (陽)

 メオヨコニ ケフノホソヌノ  よこに けふのほそぬの    雌を緯に      経緯の細布
                                 (陰)

 オリモツテ ヨソヤソナワル  おりもつて よそやそなわる    織り 以て      四十八備わる
                                           陽陰の神が備わる

 ミハラオヒ          みはらおひ            御孕帯
  
       ハハノイサナミ        ははいさなみ              母のイサナミ

 ナカハラミ コソムツキヘテ  なかはらみ こそむつきて    長孕み       九十六月経て

 ウミタマフ アマテルカミソ  うみたまふ あまてるかみそ    生み給ふ      アマテル神ぞ

 ハタレマノ サハレトオヒニ  はたれまの さはれおひに    ハタレマの     障れど帯に

 トトノヒテ ヨソヤソナワル  ととのひて よそやそなわる    調ひて       四十八備わる
                                                 <威力の>

 ソノタメシ          そのためし            その例
  
       テレハヒメキミ        てれはひめきみ              てれば姫君
                                                <の場合は>

 サハラネト イキスヒタチト  さはらと いきすひたちと    障らねど      イキス "直ち"と  

 ナスオヒソ          なすおひそ            なす帯ぞ
  
       トキニミカツチ        ときみかつち              時にミカツチ

 イフカシク イキスヒタチト  いふかしく いきすひたちと    訝しく       「イキス "直ち"と

 ナルオヒノ ワサニイキスハ  なるおひの わさにいきすは    なる帯の      技にイキスは

 イツコエカ          いつこ            何処へか」
                                 どうなるのか?
  
       トキニコモリノ        ときにこもりの              時にコモリの

 コタエニハ          こたえには            答えには
  
       ムカシトヨケノ        むかしとよけの              「昔 トヨケの

 ノタマフハ アメヨリサツク  のたまふは あめよりさつく    宣給ふは      陽陰より授く
                                          (陽陰の神)

 ケフノオヒ アメニノトリテ  けふのおひ あめにのとりて    経緯の帯      陽陰に則りて

 チチノタケ クラフルオヒニ  ちちたけ くらふるおひに    父の丈       比ぶる帯に
                                    <に>

 ハハノイキ ヒタチトナルハ  ははいき ひたちなるは    母の息       "直ち" となるは
                                          <が>

 イタクナリ          いたくなり            慈なり
  
       アメヨリイタキ        あめよりいたき              天より慈 
                                          (陽・父)

 ハニアミテ ツラナリソタツ  あみて つらなりそたつ    地に編みて     連なり育つ
                                 (陰・母)        陽陰が連帯して育てる

 コノタメシ          ためし            子の例
 
                              春の空廻を 地に編みて 慈くに足れば "タタ" と言ふ
                              父母 天を 地に編みて 連なるミヤビ "テテ・タタ" よ
  
       チチノメクミハ        ちちめくみは              父の恵みは

 イタア ハハノイツクシ  いたたく ははいつくし    頂く天       母の慈し
                                               <は>

 ノスルハニ          のするはに            載する埴
                             <父の恵を>       →ホ13文
  
       アマテルカミモ        あまてるかみも              アマテル神も  

 ワスレシト イトフソヨスチ  わすれと いとふそよすち    忘れじと      糸二十四筋

 ヨリアハセ メヲハフタエノ  よりあはせ めをはふたえの    撚り合せ      陰陽羽二重の

 ミハトナス          みはなす            御衣となす
  
       コノミハメシテ        このみはめして              この御衣召して

 アサコトニ アメツチマツリ  あさことに あめつちまつり    朝毎に       天地纏り
                                           陽陰の神を纏り

 タラチネニ ツカフミココロ  たらちねに つかふみこころ    父母に       継がふ実心
                                  (二尊)              ミ10文ホ23文

 ソノキミモ コレトモフセハ  そのきみも これもふせは    その君も      これ」と申せば
                                   (オシホミミ)
  
 ミカツチモ ヨロコヒケフノ  みかつちも よろこひけふの    ミカツチも     喜び「経緯の

 ヌノオラン イワクハフタヱ  ぬのおら いわくはふたゑ    布 織らん」     曰く「羽二重

 アラサルカ コタエテヒラク  あらさる こたえひらく    あらざるか」    応えて開く

 タカラトノ ウチヨリイツル  たからとの うちよりいつる    宝殿         内より出づる

 ハフタヱハ キミノタマモノ  はふたゑは きみたまもの    羽二重は      君の賜物

 フタハアリ          ふたあり            二機あり
 
       ナスユエシラス        なすゆえしら              「成す故知らず
                                           羽二重誕生の訳も知らずに
 
 アメノハオ キルモオソレテ  あめのはお きるおそれて    陽陰の機を     着るも畏れて
                               アマテル下賜の陽陰の機を

 クチントス イマサイワイノ  くち いまさいわいの    朽ちんとす     いま幸いの

 ヲシヱウル ヒメハコヤネノ  をしゑうる ひめこやねの    教え得る       ヒメコヤネの

 タケシルヤ シレリヒトタケ  たけしる しれひとたけ    丈知るや」      「知れり 一丈

 フタヰキソ          そ            二尺五寸ぞ」
  
       カネキクウエノ        かねきくうえの              「予ね聞く上の
                                                 アマテルの

 ヲンタケト ウマレアヒタル  をんたけと うまれあひたる    御丈と       生れ合ひたる

 ミメクミト モロノタマエハ  みめくみと もろのたまえは    御恵み」と     両 宣給えば
                                 <大御神と同じ丈の帯とは>
 イメカミニ イトアリカタト  いめに いとありかたと    「妹が身に     いとありがた」と

 ヱミストキ          ゑみすとき            笑みす時
  
       チチヨロコヒテ        ちちよろこひて              父 喜びて

 ハフタヱオ ミタケノオヒト  はふたゑお みたけのおひと    羽二重を      身丈の帯と

 ナシタマフ ハラオヒナセハ  なしたまふ はらおひなせは    成し給ふ      孕帯なせば

 ミノイキス ヒタチトナリテ  いきす ひたちなりて    身のイキス     直ちとなりて
 
                                陽陰より授く 経緯の帯 陽陰に則りて 父の丈
                                比ぶる帯に 母の息 "直ち" となるは 慈なり
  
  
 ヒメノトヒ ウムトキイカン  ひめとひ うむときいかん    ヒメの問ひ     「生む時 如何ん」

 コモリマタ コレハカツテカ  こもりまた これかつてか    コモリまた      「これはカツテが

 ヨクシレリ ワレカエルノチ  よくしれ われかえるのち    良く知れり     我 帰る後

 クタスヘシ          くたすへし            下すべし」
  
  
       アルヒミトノニ        あるひみとのに              ある日御殿に

 ミアエシテ コモリオマネキ  みあえて こもりまねき    御饗して      コモリを招き

 モノカタリ ワカウマレツキ  ものかたり わかうまれつき    物語り       「我が生れ付き

 ミノタケモ ヒタケムタアリ  みのたけも たけあり    身の丈も      一丈六尺あり

 チカラワサ ヤタノヒトラノ  ちからわさ やたひとの    力業         八尺の人らの
                                                 →17文

 ヨロヒキノ イワオモナケテ  よろひきの いわおもなけて    万引きの      岩をも投げて

 ウツロイモ ヒシケハタマフ  うつろいも ひしけたまふ    ウツロイも     挫げば賜ふ
                                 (鳴神の主)

 フタツルキ          ふたつるき            二剣
                                (曲治剣要石槌)
  
  
       イマフシミレハ        いまふしみれは              今 付し見れば

 ヲキナカミ サカルコモリト  をきなかみ さかるこもりと    翁守         盛るコモリと

 クラフレハ ワレハアカコノ  くらふれは われあかこの    比ぶれば      我は赤子の
                                対等となるには

 ミチウケテ ヒトナルカエノ  みちうけて ひとなるかえの    道 受けて      人成る返えの
                                           一人前となるお返しに

 イシツツオ ススメウヤマフ  いしつつお すすめうやまふ    石槌を       進め礼ふ」
  
  

 トキコモリ オトロキワレハ  ときこもり おとろきわれは    時コモリ       驚き「我は

 ミチノオト コヤネノヲヤモ  みちおと こやねをやも    道の弟       コヤネの親も
                                        <師たる>

 ワカヲヤト カエモノウケス  わかをやと かえものうけ    我が親」と     返物受けず
  
  
 ミカツチハ ナオハチススム  みかつちは なおはちすすむ    ミカツチは     なお恥ぢ進む
                                             (低まり)

 コモリミテ ツルキオオカミ  こもりて つるきおかみ    コモリ見て      剣を拝み
                             <その様を>

 イタタケハ ミカツチエミテ  いたたけは みかつちえみて    頂けば       ミカツチ笑みて
                                 高く掲げば

 クラナシテ マツリタエンオ  くらなして まつりたえお    座なして      「纏り絶えんを
                                            (系統)

 ヒメアリテ ヨツキミチキク  ひめありて よつきみちきく    姫ありて       代嗣道 聞く

 コハタカラ          たから            子は宝」
  
       イキスモシレハ        いきすしれは              「イキスも知れば

 イキスミヤ コヤネトヒメト  いきすみや こやねひめと    イキス宮      コヤネとヒメと

 ココニオキ ワレハノチヤニ  ここおき われのちやに    ここに置き     我は後宮に

 フツヌシト ヒタチオヒナシ  ふつぬしと ひたちおひなし    フツヌシと     直ち帯 成し

 サツケント          さつけと            授けん」と
 
       カタリトコトモ        かたりとことも              語り 門言も

 トトノヒテ コモリハアメニ  ととのひて こもりはあめに    調ひて       コモリはに

 カエリケリ          かえりけり            帰りけり
  
  
       ノチニカトリノ        のちかとりの              後にカトリの

 ミヤニユキ カタリテトモニ  みやゆき かたりてともに    に行き      語りて共に

 ヒタカミニ ツクレハキミモ  ひたかみに つくれきみも    ヒタカミに     告ぐれば君も
                                                (オシホミミ)

 ヨロコヒテ ケフノホソヌノ  よろこひて けふのほそぬの    喜びて       経緯の細布

 オラシムル          おらしむる            織らしむる
  
       タカマノハラノ        たかまのはらの              タカマの原の
                                            都の圏内の

 カリミヤニ オヒタマワレハ  かりみやに おひたまわれは    仮宮に       帯 賜われば

 モロカナモ ヒタチノミヤト  もろかなも ひたちのみやと    諸が名も       "直ちの宮" と
                                            [日立の宮]

 モノノヘカ メテテツクレル  もののへか めてつくれる    モノノベが     愛でて造れる
                                              (「造る」の連体形)

 カシマミヤ コヤネトヒメト  かしまみや こやねひめと    カシマ宮      コヤネとヒメと
 
 イキスミヤ          いきすみや            イキス宮
  
       ヒメハモロメノ        ひめもろの              ヒメは諸侍の

 ハラムトキ イキスツツシミ  はらむとき いきすつつしみ    孕む時       イキス・謹み

 ヲシヱマス ヤメルハクスリ  をしゑます やめるくすり    教えます      病めるは薬

 コレオウク          これうく            これを受く
  
       カトリトカシマ        かとりかしま              カトリとカシマ
 
 イキスミヤ タマフヒタチノ  いきすみや たまふひたちの    イキス宮      賜ふ 直ちの
                                      <へ君より>

 オヒノナモ ヰハタオヒトソ  おひも ゐはたおひとそ    帯の名も      斎端帯とぞ
  
 タケヤタハ ヤソヨロヲノコ  たけやたは やそよろをのこ    丈八尺は       八十万男の子

 ナレタケソ ハラミノウチノ  なれたけそ はらみうちの    均れ丈ぞ      孕みの内の

 アソヒニハ マメオヒロエヨ  あそひには まめひろえよ    遊びには      豆を拾えよ

 マメナルソ          まめなるそ            忠 成るぞ
  
       モシモソフコオ        もしそふお              もしも十二子を

 ウムハハハ ツキノクライソ  うむははは つきくらいそ    生む母は      月の位ぞ
  
  

 ヒトハラミ ミツコオウメハ  ひとはらみ みつこおうめは    一孕み       三つ子を生めば

 ミヒカリノ サイワヒアリト  みひかりの さいわひありと    三光の       幸ひありと
                                                <ニニキネは>

 アメニツク          あめにつく            に継ぐ   
                               オシホミミの後継となる
 
       アマネクフレテ        あまねくふれて              あまねく告れて
                                           その即位を世に公布し

 ホツマクニ ヲサマルノチニ  ほつまくに をさまるのちに    ホツマ国      治まる後に

 フツヌシノ カトリノミチオ  ふつぬしの かとりみちお    フツヌシの     カトリの道を

 コトコトク コヤネニサツケ  ことことく こやねさつけ    悉く        コヤネに授け

 カクレマス          かくれます            隠れます
 
       カシマノミチノ        かしまみちの              カシマの道の

 オクモミナ コヤネニサツク  おくみな こやねにさつく    奥もみな      コヤネに授く
 
 
 
 カスカトノ タマカエシナス  かすかとの たまかえしなす    カスガ殿      霊還し成す

 オクノリモ コヤネニサツク  おくのりも こやねにさつく    奥法も       コヤネに授く
 
 
 コノユエニ ヨモノマツリモ  このゆえに よもまつりも    この故に      四方の纏りも
                                            四家の治めも

 オノツカラ ヒトリニツケリ  おのつから ひとりつけ    自ずから      一人に着けり
  
  
 カシマカミ ヒメウムトキニ  かしまかみ ひめうむときに    カシマ尊      ヒメ生む時に

 ハハカナオ コエトナツケス  ははお こえなつけ    母が名を      乞えど名付けず

 マレヒトリ ヒメハヒメナリ  まれひとり ひめはひめなり    「まれ一人     姫はヒメなり

 マタウマハ マキレンタメニ  またうまは まきれために    また生まば     紛れんために

 イミナセン          いみな            斎名せん」
 
       マツヒメカミト        まつひめかみと              まず姫尊と

 ハカリイフ ユエニコヤネモ  はかりいふ ゆえこやねも    ばかり言ふ     故にコヤネも

 ヨヨノリト ハツハヒメキミ  よよのりと はつひめきみ    代々宣詞       "初は姫君"
                                     <には>        <と>
  
  

 ツキノナモ タエノオクノリ  つきも たえのおくのり    月の名も      妙の奥法
                                各月の名付けも      巧妙の極み
                                             栲の奥法
                                           帯の極意なる

 ツツシミノ ヒタチオヒコソ  つつしみの ひたちおひこそ    謹しみの      直ち帯こそ

 イトモカシコシ        いとかしこし          いとも畏し

  

  

 最終更新:2016/12/05

  

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