1958年 (昭和33年) 2月6日 木曜   前の記事 目次 次の記事
 ジョージ、クオリーメンに会う

  
この日、クオリーメン (Quarrymen) はウィルソン・ホール (Wilson Hall) に出演する。彼らはここで合計4回演奏しているが、この日がその3度目だった。ここは地元プロモーターのチャーリー・マック (Charlie McBain) が経営するホールの一つで、リヴァプール・ガートン (Garton, Liverpool) にあるバス車両基地の向かいにあった。

ジョージ・ハリスン (George Harrison) は、彼がクオリーメンを最初に見たのはウィルソン・ホールだったと語っている。ビートルズ史家のマーク・ルイソン (Mark Lewisohn) は、その最も可能性の高い日は1958年2月6日だとする。

しかしながら多くの食い違う証言がある。作家のバリー・マイルズ (Barry Miles) は、クオリーメンのこのホールへの2回目の出演となった1957年12月7日だと書いている。しかしクオリーメンのドラマーのコリン・ハントン (Colin Hanton) は、1958年3月13日にモーグ・スキッフル・セラー (Morgue Skiffle Cellar) で演奏した時に、若いギタリストを紹介されたことを回想している。一方、ジョージの母のルィーズ (Louise) は、彼らは地元のチップショップ (chip shop) で会ったと言い張る。

さらに混乱することに、元クオリーメンのピート・ショットン (Pete Shotton) は、ポール・マッカートニーがメンバーをスピーク (Speke) アプトン・グリーン (Upton Green) 25番地のジョージの家に連れて行ったと主張するのである。

日付についての混乱はさておき、ジョージは彼らとの面会を次のように語っている。
  

僕はポールから何度も彼らの演奏を見に来いと誘われていた。でもどういう訳かそれ以前には行く機会がなかったんだ。

僕はジョンの濃いもみあげと流行の不良っぽい服が印象に残った。ある意味、彼のそうした不良っぽさは、単に男と少年を区別する方法だったんだと思う。僕は彼を怖いとは思わなかった。彼が何か言って来た時にはいつも、その言葉をそのまま彼に返したよ。

 

ジョージ・ハリスン

  

  

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